床材見本市「ドモテックスアジア」/市場は低価格も品質向上/日系素材・機械メーカーの声

2018年03月26日 (月曜日)

 【上海支局】20~22日に上海市内で開かれたアジア最大級の床材見本市「ドモテックスアジア/チャイナフロア」には、日系カーペットメーカーのほか、素材メーカーのユニチカと、タフティングマシンの道下鉄工、山口産業が出展し、日本製や“メード・バイ・ジャパン”の高品質をアピールした。出展者からは中国内販市場は低価格志向が続いているものの、品質向上が著しいとの声が聞かれた。

 タイルカーペット1次基布となるポリエステルスパンボンド不織布(SB)の世界4強の一角を占めるユニチカは、タイ・ユニチカ・スパンボンド(タスコ)の素材をアピールした。吉村哲也執行役員不織布事業部長は「中国のタイルカーペットはレベルが上がっているが、まだ価格ありきだ」と指摘した。

 道下鉄工は、日本製マシンをパネルで紹介した。中国市場は売り上げの8割を占める。この1、2年で商社経由から自社販売に切り替え、内販開拓を加速している。道下健二専務は「良いものを作るニーズが生まれており、ローカル製マシンに比べ2倍の価格の日本製も売れる」と話す。中国製カーペットは「コストパフォーマンスで日本製を超えている」と言う。

 山口産業は、内販についての情報収集のため出展した。商社経由で日本の協力工場で生産するタフティングマシンを販売してきたが、同等レベルで半値のマシンを製造するローカルメーカーが台頭してきたことで、タフティングマシン以外の商機を探る方針に切り替えた。