TYSMインドネシア/製品や素材開発に注力/インドネシアの内販も

2018年04月02日 (月曜日)

 豊島のインドネシア法人、TYSMインドネシアは、同社の強みを生かし、製品や素材の開発に力を入れる。今後、インドネシア市場の成長を期待し、同国の内販に加え、ASEANへの売り先の開拓も進める。

 原綿から糸、生機、製品までを一貫して扱っていることを開発に生かす。現地で製造技術に精通した人材を雇用するなどして、開発に向けたモノ作りの体制も整える。日本製品市場で重要視される高い付加価値を持った商品を提案する。

 現状では内販比率は少なく、製品は日本向けが主力となっている。同国の人口は2億5千万人を超え、市場としても大きい。今後も経済の発展が見込まれるため、製品や素材の開発を進めるとともに、内販にも取り組む。

 昨年はニット製品の受注が大幅に伸びた。原料や糸へのこだわりを打ち出したことが奏功した。一方で、生地や糸などの素材はASEAN諸国との値段競争で苦戦したという。今年もニット製品は引き続き期待しているが、素材は苦戦すると分析する。

 同社は2009年に現地法人を設立し、今年で10年目を迎える。駐在員事務所の設立から数えると21年目となり、日本の繊維専門商社の中では古くから同国で事業を手掛ける。現在、日本人駐在員は5人在籍する。