菅公学生服/来年もMC校獲得は順調/ソリューションが奏功

2018年05月10日 (木曜日)

 菅公学生服(岡山市)の問田真司常務は、今入学商戦について「ソリューション提案や、学校のニーズに応えられる商品力が充実してきた」と話し、大都市部でのモデルチェンジ(MC)校の新規獲得が進んだと言う。来入学商戦のMC校についても「大都市部を中心に獲得できている」とともに、他社に制服採用校を奪われる喪失物件が「前年に比べ半分」と述べ、採用校の拡大に手応えを示す。

 今入学商戦は全般的にMC校が少なかったが、関東や中京地域では「例年以上の獲得率だった」ことに加え、「獲得校数そのものも前年に比べ減っていない」と健闘した。

 2013年から展示会を「カンコーソリューションフェア」として、教育現場が抱えるさまざまな課題のソリューションを総合的に支援する形に変えてきた。来場者が年々増え、昨年はソリューション提案を新商品よりも前面に出し、話題を呼んだ。

 ソリューション提案の一環として、カンコー教育ソリューション研究協議会を通じた学校教育のサポート事業は現状、私学を中心に約20校と取り組んでいる。20年には大学入試改革などがあり、これからを「どう対応していくか何も決めていない学校も多い」(岩井聡開発本部副本部長)ことから、サポート事業に対する関心が高まってきた。

 サポートを進める学校によっては改革で深く取り組む事例もできつつあり、一部の学校のオープンスクールでは魅力発信のプレゼンを同社が手掛けたことによって、翌年の入学志願者が増えるなどの成果も出した。

 学校のブランディングやキャリア教育など、事業内容に対する「確信を持ち始め、自信につながりつつある」(岩井副本部長)と、今後は支援内容をより明確化するとともに、事業に携わる人材育成にも力を入れる。

 営業拠点を分社化してきたことで「エリアに合った独自の提案ができる」(問田常務)点も市場拡大に奏功。「ダヴィンチプロジェクト」や「カンコー×アースミュージック&エコロジー」など、新企画・新ブランドによって「提案の幅が広がり、多くの学校の形作りを手伝える」ことを強みに、MC校獲得を加速する。