秋冬のイチ押し素材(4)/ダイワボウノイ「デューロンHp」/軽量保温に静電気抑制効果も

2018年08月21日 (火曜日)

 ダイワボウノイは親水化ポリプロピレン(PP)短繊維「デューロンHp」の販売拡大に力を入れる。機能性マスターバッチ製造技術を用いた素材で、約0・3%の水分率を持ち(通常、PPの公定水分率は0%)、静電気抑制などの特徴を持つ。スエットなどの製品OEMのほか、ゆくゆくは原綿の販売も視野に入れる。

 デューロンHpの特長は水分率の向上にある。わずか0・3%の水分率ながら、静電気発生が抑制されることで紡績性が向上し、生産効率や品質が高まる。150℃で100時間以上の酸化発熱試験にも合格し、綿やセルロース繊維とも複合できる。

 軽量や保温性などのPP本来の機能に加え、速乾、汗冷え防止効果も発現する。黒原着タイプを使ったグレー杢(もく)の裏毛製品(スエット、パーカ、ボトムなど)を作って販売するが、青や赤の原着タイプの展開も進める。