トンボ・ヘルスケア本部/「ヨネックス」発売へ/介護・看護ウエアで

2018年08月30日 (木曜日)

 トンボ(岡山市)の営業統括本部ヘルスケア本部は、スポーツブランド「ヨネックス」で介護・看護ウエア向けに「メディケアシリーズ」を打ち出す。9月の新カタログから17アイテムを掲載。これまで展開してきた「キラク」「リュクス」「栗原はるみ」にスポーティーなテイストのブランドを加えることで市場開拓に弾みをつける。

 同社は学販スポーツで2008年にヨネックスと提携。今年の入学商戦でヨネックスの累計採用校が900校を突破し、順調に販売を伸ばしてきた。「ヨネックスは国内ブランドであり、日本市場でのニーズに対して臨機応変に対応できる強みと継続性がある」(永瀬公雄執行役員営業統括本部ヘルスケア本部長)ことから、介護・看護ウエア分野へもヨネックスの投入を決めた。

 介護向けのジャージー上下セットやポロシャツ、看護向けのケーシーやスクラブなど17アイテムを商品化。価格帯はキラクよりも少し上のリュクスや栗原はるみと同程度を想定する。20年以上、介護・メディカルウエアで機能性や作業性を追求してきた同社の技術と、スポーツで培ってきたヨネックスの技術を融合させ、「より良い物を打ち出す」(永瀬執行役員)。

 厚生労働省が推進する地域包括ケアシステムの政策に伴い、介護・看護の垣根が取り払われつつあり「ユニフォームでも垣根を超えた商品展開を求められている」。ワンランク上のおもてなしウエアとして売れ筋になりつつあるリュクスと、遊び心を加えたカジュアルな雰囲気のイメージがある栗原はるみに、ヨネックスもそろえ「ターゲットを明確にする」ことで市場開拓を進めやすくする。

〈今期8%増収 計画〉

 トンボの営業統括部ヘルスケア本部は2019年6月期、前期比8%の増収を計画する。今期からヘルスケア事業本部は営業統括本部の中に組み込み込まれ、ヘルスケア本部としてスタート。スクールやスポーツの「共有できるであろう生産、技術などの情報交換を強める」(永瀬執行役員)とともに、リハビリ施設や検診施設、介護老人保健施設へ「ヒアリングを強め、現場のニーズをしっかり把握する」ことで事業拡大に取り組む。