東レの中国繊維事業/TSDとTICHがけん引/高度化で成長加速へ
2018年09月20日 (木曜日)
【上海支局】東レの中国繊維事業は、2018年度も好調に推移している。長繊維テキスタイルを生産する東麗酒伊織染〈南通〉(TSD)と、商事会社の東麗国際貿易〈中国〉(TICH)のコンバーティング事業がけん引する。各社が事業の高度化に取り組んでおり、来期以降成長がさらに加速する可能性がある。
TSDは今年も堅調で、「10期連続で最高益を更新できそうだ」と首藤和彦・在中国東レ代表は話す。米国向け輸出がけん引するほか、日本やローカルSPA向けも堅調に推移する。
TICHは、短繊維織物とニットが中心のテキスタイルと、紡績糸のコンバーティングが好調。昨年9月に設立した自社ショールームで展示会や商談を積極的に行い、成果を上げている。
合繊長繊維を生産する東麗合成繊維〈南通〉(TFNL)は、高付加価値品や多品種を生産できる工場に改造中で、来期以降成果が得られる見通し。
この改造を機に、TFNLとTSD、東麗繊維研究所〈中国〉(TFRC)の3社は連携を改めて強める。素材の高度化や多品種化を進め、研究開発から製品投入までスピード感を持って取り組んでいく構えを取る。
〈南通3社でインテキ出展〉
TSD、TFNL、TFRCの3社は、27~29日に上海で開かれる「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス2018秋」に共同ブースを設け、情報発信に取り組む。
ポリマーから原糸、生地、製品までの一貫型事業を展開していることや、現地パートナーと連携しモノ作りに取り組んでいることを訴求する。3社連携により開発したストレッチ素材などの最新製品も披露する。