繊維ニュース

クラボウインターナショナル×東京化セン/羽毛に替わる高機能粒わた/「ルナセル サーモ」

2018年10月09日 (火曜日)

 クラボウインターナショナルと、東京化セン(栃木県足利市)はこのほど、環境配慮型機能性充填(じゅうてん)素材「ルナセル サーモ」を共同開発し、寝具寝装品から衣料品まで幅広い用途展開に乗り出した。大手寝具メーカーの枕や掛け布団などへの採用が既に決定。羽毛原料が高騰する中、これに替わる中わた素材として注目される。

 ルナセル サーモは、クラボウインターナショナルの特殊機能性レーヨン“ルナセル”とポリエステルを粒わたにしたもの。空気層を保ち保温性や軽さ、柔らかさを備えるとともに、優れた弾力性、吸湿発熱性、消臭性(アンモニアや酢酸などに作用)を持つ。

 ベースのルナセルは2007年に誕生。クラボウの繊維改質技術を応用し、セルロースとコラーゲンペプチドを結び付けることに成功したルナセルは、植物性繊維と羊毛やシルクといった動物性繊維の特徴を併せ持つ。夏は爽やか・冬は暖かい特性と、紫外線遮蔽(しゃへい)性、吸放湿性、消臭性、吸湿発熱性、冷感性、制電性などさまざまな機能性がある。

 粒わたの開発は、粒わたや寝具・リビング用品の開発・製造などを手掛ける東京化センと組み、今年1月にスタート。同社は粒わた製造機を保有しており実績も多い。混紡するポリエステルの種類や混紡率を変えるなどの試作を重ね、約3カ月かけて完成。ルナセル サーモ用の粒わた製造機を新たに1台導入し、枕用、布団用などの作り分けも可能にした。

 5月のクラボウ総合展で初披露した際は、「家庭で洗える」「羽毛アレルギーの人も安心して使える」などと好評を得た。ルナセル サーモの登場により“ルナセルシリーズ”として、従来の衣料品に加え寝具にも用途が広がった。今後はカバー類やナイティー向けに綿混タイプなども開発し、寝装分野を深掘りしていく。