トンボ/海外とネットに活路/ドッグウエア販売拡大

2018年10月15日 (月曜日)

 学生服製造大手のトンボ(岡山市)は、ドッグウエアのブランド「アクティブワン」や、犬の歩行補助ハーネス「ララウォーク」で海外への販路開拓を進めている。インターネット販売も広がりを見せ、ペットビジネス市場の成長に合わせて事業拡大に取り組む。

 同社は2014年に制服製造やヘルスケア事業で培ったノウハウを生かし、老犬介護に特化したララウォークを商品化。小型健常犬向けのアクティブワンの販売を今年1月に始め、ペット市場へ販路を広げつつある。

 昨年10月から韓国でペット産業の展示会に4回出展、今年11月にソウル近郊で開かれる「Kペットフェア」にも出展を予定する。犬の飼育頭数は「日本の約890万頭に対し、韓国は約740万頭」(担当者)と韓国の市場規模が意外に大きく、7月には現地のペットショップなど展開する企業と契約し、卸販売に乗り出した。

 日本では3月に東京で開かれた「インターペット」に出展。動物看護士を配置し、セミナーを開くなど集客したが、韓国の展示会でも同じ手法で集客力を高める。

 インターペットでは「海外からの来場者が多く、関心を持ってもらった」ことをきっかけに、台湾のペットショップへも7月から卸販売を開始。中国では16年から通販サイト「アリババ」で販売しており、「少しずつ売り上げが伸びている」と言う。

 日本国内では犬の飼育頭数そのものは減少傾向にあるものの、ペットにかける金額は増える傾向にあり、今後はネット販売の拡大も強化。ペットと観光を楽しむペット・ツーリズムなどブームに対する仕掛けも模索する。

 さらに秋冬の販売が多いことから、接触冷感や防蚊など夏場でも着用できるウエアや、大型犬向けのウエア開発に取り組み、素材調達先の開拓も進める。