帝人コードレのコードレ事業/フィルムタイプ伸ばす/アウトドア狙い「エアリー」

2018年11月15日 (木曜日)

 帝人コードレは人工皮革「コードレ」で、2018年度上半期(4~9月期)はフル生産・フル販売を達成し、売り上げで10%強の増収を達成したという。下半期以降は、フィルムタイプの拡販を計画するとともに、通気性が特徴の「コードレ・エアリー」をアウトドアなどのスポーツ用途へも広げていくための取り組みに力を入れる。

 同社は、靴下状の合繊ニットの表面にフィルムを、足裏にソールをそれぞれ貼り付けて作る新しいサッカーシューズの製造方法に対応するために開発したフィルムタイプの販売を伸ばしており、今ではコードレ全体の20%前後を占める基幹素材に成長させている。

 つま先の摩耗強度、ベースクロス(合繊ニット)への追随性、優れた剥離強度、ボールコントロールのしやすさなどへの評価が高く、ワールドカップクラスの選手が使用するサッカーシューズのトップゾーンで大きなシェアを占めているという。今後も欧米メガブランドへのアプローチを強化し、シェアの維持・拡大と取り組む。

 数年前から一般靴やランドセル用途での販売を先行させた「コードレ・エアリー」の販促も強化しており、アウトドアを中心とする透湿防水素材が使われるアイテムへ優れた通気性を打ち出す。

 18年度は「例年以上に額の張る設備投資を進めている」(阪井宏史社長)と言う。複数の加工設備を組み合わせた従来にないタイプの新素材開発を急ぎ、「19年度中に販促を立ち上げられる」(同)とみている。