明石SUC/初の防災学習教材を開発/今月から小中学校へ提案

2018年11月28日 (水曜日)

 明石スクールユニフォームカンパニー(明石SUC、岡山県倉敷市)はこのほど、小・中学生向けの防災学習教材を開発した。11月から防災教育に力を入れる私立小中学校を中心に提案する。

 同社は2017年から、独自のプロジェクトを立ち上げて産学連携で防災教育や防災関連商品の開発に取り組む。これまで折り畳めるヘルメットや被災時の非常用食料、避難所などでの一時的な生活用品セットにした「セーフボックス」を発売してきた。オリジナルの教材を売り出すのは今回が初めて。教材を通じた防災教育のサポートと同時に、教材の提案をきっかけとした小学校制服市場でのシェア拡大も狙う。

 教材には小学校低学年用、高学年用、小中学生用の3種類があり、教員用の学習指導書、自然災害の恐ろしさを伝えるDVD、生徒用ワークブックの3点をセットで販売する。

 教材の内容は、神戸学院大学社会防災学科の前林清和教授が監修した。一つの問題に対して正解がある形式ではなく、命の大切さを学ぶことに始まり、災害時にどのように周囲の危険から身を守るかを生徒たち自身に考えさせるよう工夫した。

 河合秀文社長は「防災担当の教員を置く私学もあり、東京、名古屋の展示会でも非常に高い関心を持っていただいた」と手応えを示し、「災害はどんな場所でも起こるということを学校で繰り返し教えていくことで防災に少しでも役立てれば」と話す。