ダイワボウポリテック/合繊わた販売拡大へ攻勢/新商品を一気に市場投入

2018年12月13日 (木曜日)

 ダイワボウポリテックの合繊部は、新商品開発を加速する。同部が展開する合繊わたの主用途である紙おむつや婦人衛生用品は競争が激しくなっており、顧客のニーズに即した商品の投入で差別化を図る。開発の候補は幾つもあるとし、早い段階で一気に市場投入するなど、事業拡大に向けて攻勢をかける。

 同部は、播磨工場(兵庫県播磨町)で生産する合繊わたの販売を事業の柱とするほか、インドネシアのダイワボウ・ノンウーブン・インドネシア(DNI)のエアスルー不織布などを販売。2018年度上半期(4~9月)は播磨工場の増強があったが、紙おむつ分野などで競争が激化するなど逆風も吹き、計画に届かなかった。

 下半期も事業環境は厳しさが継続しており、19年度からの着実な成長のための取り組みを進める。主力の合繊わたの強みは品質力や技術力に加えて、顧客の要望を具現化するスピードにあり、播磨研究所(兵庫県播磨町)との連携を深めることによって、さらに磨きをかける。

 新商品の開発案件も多く、現在は安全性の確認など、発売のための準備を進めている段階にある。なるべく早い段階で一度に多くの商材を市場に打ち出すことで存在感を高める。紙おむつや婦人衛生用品のプレミアムゾーンに狙いを定め、国内外の企業を問わず提案する。

 海外市場では、将来的に有望と捉えるインドにも目を向ける。紙おむつなどの需要は確実に伸びるとし、「アライアンスを含めて、どのような取り組みが良いのかを検証」する。価格の問題もあって、「実際にはDNIのエアスルー不織布の販売が先行するのではないか」と話す。

 紙おむつや婦人衛生用品以外では、建材や産業資材の販売拡大に力を入れる。建材はポリプロピレン(PP)をポイントに差別化品を訴求する。産業資材もPPを中心に多用途展開を進めている。

 輸出を含めて成長させ、「20年度にはより高収益の事業として確立したい」と強調する。