倉紡貿易〈上海〉/グローバル販売拠点化促進へ/3年連続の微増収増益
2019年01月07日 (月曜日)
【上海支局】クラボウの上海法人、倉紡貿易〈上海〉の2018年(1~12月)業績は、3年連続の微増収増益を達成した。対日事業と中国内販の拡大が寄与する。今年は、対欧米なども拡大し、「グローバル拠点」化をさらに進めていく。
主力の対日では、カジュアルブランドのパンツ地生産と縫製、ニット糸を展開している。18年はパンツ地が好調だった。
内販では、ローカルの百貨店アパレルやデザイナーブランドなどに向け、クラボウの技術を用い、現地の取り組み先で生産する糸や生地を販売している。昨年は、糸の表面が微小なパイルで覆われている高級セーター向け「マイクロパイル」糸が堅調だった。
ウオッシャブルの防縮加工ウール「エコ・ウォッシュ」も健闘した。「新たに開発した価格競争力のある綿交織地の提案にも乗り出している。今年は販売をさらに拡大したい」と朝日美伸総経理は話す。
今年の業績は、対日カジュアルブランド向けが縮小することから、減収減益を見込んでいる。そうした中、経営の安定化を図りながら、欧米向けの新規開拓と、日本本社の非繊維分野の商材の販売支援も強め、グローバル販売拠点としての存在感を示していく。