菅公学生服/性同一性障害学会で高い関心/LGBTに配慮の制服

2019年03月26日 (火曜日)

 菅公学生服は23、24日に岡山県医師会館(岡山市)で開かれたGID(性同一性障害)学会に初めて出展し、LGBT(性的少数者)に配慮した制服を展示した。全国的に学校でLGBTの生徒へ配慮した制服採用が増える中、学会参加者も高い関心を示し、立ち止まって担当者の説明を聞き入ったり、アンケートに答えたりする姿が目立った。

 同社は2016年の総合展「カンコーソリューションフェア」から男女同一のブレザー制服を披露。学校に対して女子スラックスや、アイテム・シルエットともに男女同一で、誰もが無理なく着用できるデザインのノージェンダー制服など開発、提案をしてきた。

 今回はフロント部分をファスナーにし、ユニセックスデザインで性差を感じないブレザーや女子の着用を想定した細身のスラックスの制服を展示。パネルではトランスジェンダーでモデル、タレントの西原さつきさんに名古屋の高校で講演してもらうといった制服以外の取り組みに力を入れていることも紹介した。

 どのような制服が良いかをパネルにシールを貼ってもらう簡単なアンケートを実施。さらに学生時代に着用していた制服や着たいデザイン、展示した制服のデザインなどについて、細かく回答してもらうアンケート用紙も配布した。

 菅公学生服では今入学商戦、女子向けの制服でスラックスを採用する学校が累計で約800校(前年約600校)を突破する見通し。LGBTに配慮した制服の開発も進んでいるが「直接声を聞く機会が少なかった」。今回のGID学会の参加者との意見交換やアンケートを基に、子供たちが快適に過ごせる制服作りに生かす。