往来

2019年04月26日 (金曜日)

 「当初は『なぜそんな費用もかかる上に面倒くさいことをやるのだ』と言われていた」と振り返るのは、ダイワボウホールディングスの斉藤清一取締役兼常務執行役員繊維事業統括。1990年代から中国に縫製子会社を設立し、当初から第三者監査に対応した体制整備を進めてきたが、当時はコスト競争力だけを求めて海外進出する繊維企業も多く、同社の狙いはなかなか理解されなかった。現在、中国の縫製子会社はフル稼働。第三者監査に対応していることが欧米アパレルからの受注の前提条件になった。「いずれこうなることは見えていた」と目先の損得勘定にとらわれない戦略の重要性を強調する。