帝人/CFRTP採用される/GMピックアップトラックに

2019年05月14日 (火曜日)

 帝人が展開する熱可塑性炭素繊維複合材料(CFRTP)「セリーボ」がこのほど米ゼネラルモーターズ(GM)のピックアップトラック2車種に採用された。セリーボは熱可塑性樹脂を使用し帝人が開発したCFRTPで、世界で初めて製造タクトタイムを約1分に短縮した。

 GMが今年夏発売するピックアップトラックのピックアップボックス(荷台)「カーボン・プロ」にセリーボを採用。CFRTPが量産車の構造部材に使われるのは世界で初めてと言う。スチールによるピックアップボックスに比べ約40%の軽量化を実現したほか、約10倍の耐衝撃性、耐腐食性などが特徴。

 今回の採用は「量産車へのCFRTPの幅広い適用に向けた大きな前進となる」としており、帝人は自動車向け複合材料製品事業の売上高を2030年ごろをめどに20億ドル規模に引き上げる。