江蘇省大阪展2日目/米中貿易摩擦で不透明感/初日は約700人来場

2019年05月23日 (木曜日)

 マイドームおおさか(大阪市中央区)で開催中の「中国江蘇省輸出商品展示会」(同省商務庁主催)が2日目を終えた。会期は今日23日まで。

 初日(21日)は約700人が来場した。米中貿易摩擦で米国向け工場のスペースが空くことで、アパレル業界には先行き不透明感が出ている。出展はこれまでよりアパレルがやや減って、日用品が増えた感がある。アパレル商談ではその分、本気度の高いバイヤーが訪れた。

 南通一朶服飾は、婦人、紳士の丸編み衣料、布帛衣料を、自社工場に加え、南通周辺10工場に発注することで生産する。「小規模の染工場が2018年にかなり閉鎖したので生地の手配期間が長くなった」と話す。染色加工料金はこれまでより7~10%は上がった。米中貿易摩擦で今後の営業をどうするか迷う知人の工場が多いと言う。同社は70%が日本向けで直接の影響はない。

 常州市三苗紡織は、丸編み機20台を備えニットデニムを作る。テキスタイルメーカーだが、2018年からは縫製機能を加え、トップス、ボトムスの製品展開を始めた。日本の大手SPAに販売している。

 常州市金壇木蘭服飾は、プリントTシャツが得意。ディズニー製品認定工場としてのプライドを持ち、日本の大手子供服チェーンへの販売実績がある。年々、コストは上がってきたが、「まだ常州では労働力が確保できている」として海外工場移転は考えていない。