MUの日本勢/2日目は早い時間からにぎわう/環境対応や備蓄機能が評価

2019年07月12日 (金曜日)

 【ミラノ=桃井直人】「ミラノ・ウニカ(MU)20秋冬」の日本コーナー「ザ・ジャパン・オブザーバトリー」(JOB)の2日目は、午前中の比較的早い時間帯から買い付け担当者の姿を見ることができた。生地商社を中心に「昨年を上回る商談件数だった」と話すブースも目立ち、商談も濃い内容となったようだ。

 「午前中の来場が少なかった」という声があった初日とは対照的に、2日目は午前中から買い付け担当者らがJOBの各ブースに足を運んだ。日本の企業・団体に求められたのは高付加価値だが、サステイナビリティー(持続可能性)というポイントに加えて、備蓄販売機能にも視線が集まった。

 リピート客を獲得して欧州向けが好調な伸びを示すサンウェルは、「初日の商談件数は昨年よりも多かった」とし、2日目もその勢いが続いたと言う。2019年の欧州向けは18年に比べて30%増で推移しており、「MUへの継続出展で備蓄販売機能が少しずつ浸透してきた。それが奏功している」と話す。

 瀧定名古屋のブースにも「例年と同程度の買い付け担当者が訪れ、例年通りの商談件数」となった。同社も備蓄販売を行っているが、あくまでも機能の一つと位置付けており、企画提案力が最大の武器と強調する。今回は「シームレス」をテーマに設定し、ジェンダーレスやシーンに縛られない生地を提案した。

 「いつもと同じぐらいの商談件数」と語るのは宇仁繊維。今回は薄地で独特の風合いを持つ生地のピックアップが多かった。20秋冬のトレンドの一つ「エコロティカ」(エコロジーとエロティシズムの融合)と合致する、ヌーディーな質感を持つキュプラ100%生地も人気を博した。

 全体として高付加価値生地の引き合いが強かったが、欧州の衣料品市場は勢いを欠いており、ある出展企業は「トップブランドがすごく慎重になっている」と指摘。その上で「リスク回避の傾向が強い。その分、備蓄販売機能に目が向いているのかもしれない」と分析する。

 生地商社以外にも生地の備蓄販売を行っている出展者は多く、各社はその機能を積極的に訴えた。そうしたブースには買い付け担当者が多く訪れていたが、備蓄販売機能が商談の糸口、販売のきっかけになる可能性がある。