東レ/スエード調人工皮革の欧州展開加速/植物由来原料30%タイプも

2019年07月22日 (月曜日)

 東レは、植物由来原料を一部に使ったスエード調人工皮革「ウルトラスエードBX」の欧州市場での販売を本格化させる。ポリエステルだけでなく、ポリウレタンにも部分的に植物由来原料を使用しており、全体の30%が植物由来原料となる。衣料品をはじめとする幅広い用途に提案する。

 部分植物由来原料のウルトラスエードは、厚みが0・6ミリや0・7ミリのタイプなどの展開を進めてきた。これらはポリエステルの30%が植物由来。適度なストレッチ性などを持つ0・6ミリタイプはファッション衣料用途で、0・7ミリタイプは小物・雑貨類などに浸透する。

 ウルトラスエードBXは、ファッション用途で需要が出てきたと言う厚み1ミリのタイプ。ポリエステルの30%を植物由来原料とするほか、ポリウレタンの30%も植物由来原料とした。同社によると、ウルトラスエードで植物由来原料のポリウレタンを使うのは、ウルトラスエードBXが初めて。

 ジャケットやボトムスなどのファッション衣料用途のほか、自動車内装材、椅子張りを中心とするインテリア関連向けで訴求する。9~11日にイタリア・ミラノで開催された欧州最大規模の服地見本市「ミラノ・ウニカ(MU)20秋冬」で提案したところ、買い付け担当者らから高い評価を獲得した。

 MUでは、ウルトラスエードとプリントの組み合わせも注目された。インクジェットや捺染、樹脂、箔(はく)などの各種プリントを用いたが、意匠性とスエードの触感との融合が好評を博した。ウルトラスエードのスリット糸を活用した、新しい表面感を持つ織物や編み地も来場者の目を引いた。

 ウルトラスエードの欧州市場での販売は、ブランド認知の向上もあって、フランスとイタリアを軸にファッション用途で伸びてきた。一部は備蓄販売も行っているが、「評判は非常に良い。不可欠な機能の一つになっており、可能な品番については備蓄販売に積極的に対応する」と言う。