ニッケ/海外販売拡大を加速/ユニフォーム地は生産性向上が不可欠

2019年07月23日 (火曜日)

 ニッケの衣料繊維事業本部は、2019年度下半期(6~11月)の重点戦略としてテキスタイルの海外販売拡大を掲げる。中国での学生服地販売を本格化させるとともに、欧州への紳士・婦人服地販売のさらなる拡大を図る。国内は主力のユニフォーム地で積極的な設備投資による生産性向上を図ることで市場縮小を補うことを目指す。

 衣料繊維事業本部長を務める川村善朗取締役兼常務執行役員は19年度下半期の重点課題として、「海外向けのテキスタイル販売をどのように拡大するかが最大のテーマ」と強調。特に新規市場開拓として取り組む中国での学生服地販売を本格化させる。中国子会社である青島日毛織物の上海分公司を中心に営業活動を加速させる。「中国は一つの省でも市場規模が大きい。当社単独での営業活動には限界があるため、地域ごとに現地企業など連携して市場開拓に取り組む」と言う。

 特に富裕層の子弟が通う私立校をターゲットに据える。中国の若者の間ではアニメの影響などで日本の学生服に対する好感や憧れがあることを追い風にする。18年12月には現地の学生服展示会「上海国際校服・園服展覧会」にも出展した。

 紳士・婦人服地の対欧輸出拡大にも取り組む。機能テキスタイルや過去の商品アーカイブを基にした企画の提案を進める。ユニフォーム地を応用した服地も人気が高まる。「プルミエール・ヴィジョン」や「ミラノ・ウニカ」など国際服地展を通じて欧州のハイエンドブランドへの販売拡大を目指す。

 一方、国内販売に関しては主力のユニフォームで学生服地の市場縮小傾向が一段と強まっている。これを補うためには生産性向上が不可欠として設備投資を強化する。「整理加工の連続化・自動化を進める。そのために“世界初”“日本初”の設備を積極的に導入する」と話す。

 そのほか、国内での売糸事業は汎用糸を縮小したことで色糸など高付加価値ニット糸に軸足を移した。独自の特殊長短複合紡績糸「アクシオ」を中心に靴下やスポーツウエア用途への拡販を進める。これら用途は将来的に自社で最終製品まで手掛けることも視野に入れる。