クラボウのユニフォーム地/SDGs視点盛り込む/サステイナブル素材積極活用

2019年08月01日 (木曜日)

 クラボウはユニフォーム地にもSDGs(持続可能な開発目標)の観点を盛り込んだ開発・提案を積極的に進める。世界的にサステイナビリティー(持続可能性)への要求が高まり、その流れがユニフォームでも強まる。このためユニフォーム地でもサステイナブル素材を積極的に採用する。

 同社の2019年度第1四半期(4~6月)のユニフォーム地販売は前年と比べてやや勢いがないもよう。流通在庫の増加から備蓄アパレルが若干の生産調整に入っていることに加え、5月の10連休など特殊要因もあった。ただ、東京地区を中心に企業別注ユニフォーム向けは比較的堅調に推移した。一部でオリンピック特需もある。

 こうした中、ユニフォーム分野でもSDGsへの要求が確実に高まっている。このため、これまで重点提案していた強消臭加工生地「ストロングデオ」や防汚加工生地「ソイルスウィープ」など新規開発の機能加工生地に加えて、SDGsの観点を盛り込んだサステイナブル素材の提案を強化する。既にユニフォーム用途で実績が豊富な再生ポリエステルを改めて打ち出すほか、オーガニックコットンの活用なども検討する。

 難燃アクリル系繊維・綿混の防炎生地「ブレバノ」も労働現場の安全に貢献できる素材としてSDGsの要求にかなう。現在、制電性を付与したタイプの「ブレバノプラス」を主軸に電気・ガス・石油関連の作業服用途で販売が拡大している。アラミド繊維を複合した高強力タイプ「ブレバノネクスト」も電工関連の作業服で採用が増えた。ストレッチタイプや高通気タイプも用意する。

 白色タイプも開発したことで食品白衣でも採用された。ユニフォーム以外でも船舶用寝装品で実績があるほか、アウトドア用途でも引き合いが増えている。

 こうしたサステイナビリティーや安全に焦点を当てた生地の提案を強化することで、ユニフォーム分野でもSDGsの視点を積極的に組み込んだ事業運営を進める。