クラボウインターナショナル/内販、輸出開拓に本腰/中国、インドネシア、ベトナムで

2019年09月03日 (火曜日)

 クラボウインターナショナルはアジア各国で引き続き対日縫製品供給機能を磨くとともに、拠点を置く各国での内販と第三国への輸出に力を入れる。

 西澤厚彦社長によると中国ではクラボウの現地法人との連携もあって既に内販で実績を積んでいる。ここをさらに伸ばすとともに、インドネシアとベトナムでもグループ連携による生地からの差別化を発揮して内販開拓に本腰を入れる。

 インドネシアでは自社縫製工場のアクラ・ベニタマ(AKMガーメント)や中部ジャワ地域の協力工場を活用しながら、生地の現地調達も拡大して内販につなげる。駐在員事務所を置くベトナムはタイのクラボウグループやクラボウのホーチミン法人との連携を進めて糸、生地からの付加価値化を図り、内販や欧米向けの可能性を探る。事務所を置くバングラデシュは、「内販の対象になるのはまだ先」として当面は対日縫製品OEM事業に絞る。

 西澤社長によると縫製品OEM事業の生産地は中国が60%を占めるが、徐々にインドネシア、ベトナム、バングラデシュへのシフトが進むという。今後も「4カ国に分散しているのはリスク回避という意味でも有効」とし、それぞれの強みを生かしながら事業拡大を狙う。

〈エコテックス取得へ/「ルナセル」〉

 クラボウインターナショナルはセルロース・プロテイン融合繊維「ルナセル」で、ニッセンケン品質評価センターに「エコテックス」認証手続きを開始した。サステイナブル(持続可能な)の意識が高まる中、地球環境配慮の一環として同認証を取得して拡販につなげる狙い。