ユニチカトレーディング/タオル用途に「テラマック」重点提案/エコ対応を切り口に

2019年10月08日 (火曜日)

 ユニチカトレーディング(大阪市中央区)は、国内のタオル産地に向け、ポリ乳酸繊維「テラマック」の提案を強化する。

 同社は、タオル用途に、オーガニックコットン使いや複重層糸の「パルパー」など、天然素材、合繊素材ともに高付加価糸の提案を重点的に進めている。これらの販売量について、マテリアル営業部の椎葉浩幸部長は、「2014年から18年の間で倍増している」と話し、タオル用途での高付加価値糸の需要の高まりを指摘する。

 19年からは、テラマックの提案を重点的に進める。テラマックは生分解性が高いことや製造時の環境負荷が低いことを強調し、タオル用途でも消費者の関心が高まるマイクロプラスチックによる海洋汚染や地球温暖化への対策ができることを切り口とした提案を行う。

 タオル用途としては高価格であることが懸念材料となるが、サンプル出荷の依頼も増えて来た。椎葉部長は、「SDGs(開発可能な開発目標)やマイクロプラスチック問題などへの市場の関心が急速に高まっている」と話す。

 これまで、総テラマック使いのボディータオルでの採用があるが、綿素材との撚糸や交織による風合いの良さなど、さまざまな特性を引き出せることから、タオル製造業からの希望に沿ったサンプル出荷にも積極的に応じる。