ダイワボウノイの抗ウイルス加工/PP練り込みも開発中/不織布などへの応用広がる

2019年10月23日 (水曜日)

 ダイワボウノイは、抗ウイルス加工「クリアフレッシュV」の改良やバリエーション拡大を進めている。綿などへの後加工のほか、新たにポリプロピレン(PP)など合繊に抗ウイルス機能剤を練り込むタイプの開発も進める。合繊練り込みによって不織布などへも応用範囲を広げることを目指す。

 クリアフレッシュVは綿やポリエステル・綿混素材に安全性の高い抗ウイルス加工剤を後加工したもの。繊維評価技術協議会の「SEK抗ウイルス加工マーク」を取得しているほか、「抗菌防臭加工」「制菌加工(一般用途)」でもSEKマークを取得したマルチ機能加工。これまでパジャマやインナー、寝装・寝具で採用実績を上げてきた。

 加工の改良を断続的に続けており、2018年には抗ウイルス機能加工剤を従来の有機化合物系から無機物系に変更した。薬剤メーカーと共同開発した独自加工剤であり、原料は全て食品添加物と同じ安全性を確認しており、欧米の安全性基準にも適合する。従来品と同等の性能ながら安全性が向上し、耐久性も高まっている。

 機能加工剤を無機物系に変更したことで後加工に加えてPPやポリエステルなど合繊への練り込み方式での開発に取り組む。特にPP短繊維はダイワボウポリテックが生産しており、グループ連携による素材開発が加速する。

 合繊練り込みタイプを開発することで不織布への応用の可能性が広がる。特に衛生材料などでの用途開拓に取り組む。