繊維ニュース

帝人フロンティア/ナノ素材で自社製品強化/高機能靴下の販売開始

2019年11月06日 (水曜日)

 帝人フロンティアは、ポリエステルナノファイバー「ナノフロント」を使った自社製品の扱いを増やす。グループの固有素材の活用と協力工場との連携でモノ作り力を高め、ニッチ市場でのトップを目指す。スポーツ向けの高機能レッグウエア「ナノグリップ」を商品化し、大手通販サイトで販売を始めている。

 ナノフロントは、1本の直径が700ナノメートルの超極細繊維。この糸を用いた生地は滑りにくさや柔らかさ、肌当たりの優しさ、防透性といった特徴を持ち、機能性スポーツウエアやインナーウエアをはじめとする衣料分野からスキンケア商品、資材関連まで幅広い用途で採用が進む。

 ナノグリップは、シューズ内・靴下と素肌の間に生じるスリップに着目して開発した。滑りにくいという特性を持つナノフロントをつま先部やかかと部分などに使用。滑りを軽減することでパワーロスを抑える。運動時の発汗によって摩擦力がさらに高まるという。

 つま先やかかと部分を中心にナノフロントを配した5本指ショートソックスはランニング向けに開発。つま先からアッパー、かかと、ソールまで全体に効率よく使ったショートソックスは幅広い競技に応じる。ナノフロント100%の高スペックモデル(インナーソックス)は素足感覚が特徴。

 長野県内の協力工場と連携し、島精機製作所の「ホールガーメント」横編み機などで生産する。価格は2100~2300円。今秋に大手通販サイトで販売を開始し、「足のつかみがいい」「疲れにくい」といった反応がある。5年後に10万足の販売を目指したいとしている。

 ナノフロントを使った製品では、生活アシスト手袋「ナノぴた」を浜松医科大学と共同開発しているほか、遮熱キャップやインソールなどもそろえる。「帝人グループの固有素材と他社を含めた特殊技術を組み合わせた商品を開発し、グローバルニッチのトップ」を狙う。