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ユニチカ/環境関連領域に照準/自社の強み重点化

2019年11月12日 (火曜日)

 ユニチカは、強化してきた主力のナイロンフィルムやポリアリレート樹脂の「Uポリマー」に、2020年度(21年3月期)からの次期中計で環境配慮型の商材も戦列に加える。上埜修司社長は11日の決算会見で、「メーカーとして持っている特徴ある技術、強みを伸ばす」と方針を示した。

 同社は19年度で現中計の最終年度を迎えている。上半期は宇治事業所での火災の影響などで減収減益と苦戦。特損計上で純損失を強いられた。

 次期中計では引き続き、自社の強みを発揮できる事業での取り組みを重点とする。インドネシア・エンブレムアジアで増設を進めるナイロンフィルムや昨年、増設したUポリマーなどを伸ばす。

 「今後、戦っていけるのは環境関連の領域」と見ており、戦略素材に位置付ける生分解性素材「テラマック」や再生ポリエステル「エコフレンドリー」などでの開発・拡販に力を入れる。

 これら以外にも環境配慮型のフィルムや樹脂を数タイプ展開する。「全社のベクトルを合わせる必要がある」と言い、これらを集約・統合した新ブランドで打ち出すブランド戦略も検討している。

 先に判明した品質管理上の不適切な事案については、顧客への説明を最優先に取り組んでいる。再発防止策も含めて、まず信頼回復に努める。外部調査委員会の調査の進展次第では、「社内処分の追加もありうる」と語った。

〈純損失に転落/19年4~9月期〉

 ユニチカの19年4~9月期連結決算は、売上高604億円(前年同期比4・6%減)、営業利益28億円(35%減)、経常利益21億円(49・5%減)、純損失13億円(38億円の純利益)となった。

(短信既報)

 当期は売上総利益率が前年同期の23・6%から18・0%に悪化し大幅営業減益に。訴訟損失引当金繰入額など32億円の特損計上で純損失となった。

 主力の高分子は宇治事業所での火災が影響し、減収営業減益。繊維では本体産業資材向けや海外子会社の苦戦で営業損失が拡大した。

 通期は売上高1290億円(前期比0・1%減)、営業利益65億円(20・2%減)、経常利益52億円(26・7%減)、純利益2億円(96・2%減)を見込んでいる。

〈減収大幅減益に/UTC19年4~9月期〉

 ユニチカトレーディング(UTC)は売上高191億円(2%減)、営業利益2億円(50%減)、経常利益2億円(60%減)、純利益1億円(66・6%減)の減収大幅減益だった。ユニフォームが好調を維持する一方、スポーツ、寝装、原糸輸出が苦戦した。産資は増収減益。

 通期は387億円(前期比0・7%減)、6億円(25%減)、5億円(37・5%減)、3億円(40%減)を見込む。