東レ ユニフォーム事業/新素材群で拡販めざす/海外オペレーション充実

2019年11月13日 (水曜日)

 東レは2019年度(20年3月期)のユニフォーム事業で、上半期は好調な企業別注が全体をけん引したため、販売数量、売り上げで前年同期実績を超えた。ワークウエア市場の減速に懸念を強めているものの、新素材やエコ素材の拡販、海外オペレーションの拡大などを通じ、下半期も前年比増を目指す。

 同社によると、上半期は電動ファン(EF)付きウエア向けで大幅増販を達成したほか、海外拠点からアパレルの海外縫製に販売するビジネスが「倍増に近い伸びを示した」(梅田輝紀機能製品事業部長兼繊維GR・LI事業推進室主幹)と言う。

 ここに来てEFウエアなどワークウエアの先行きに不透明感が漂いつつあるものの、「前年実績を超過達成する手立てはある」とみており、新素材やエコ素材を重点的に投入するとともに海外ビジネスを強化・拡大することで上半期の勢いを持続させる。

 来シーズンに向けては、蓄積臭に対する防臭性能を複合した防汚加工「テクノクリーンED」を新たに開発。EFウエア向けには、業界最高レベルの紫外線遮蔽(しゃへい)性能を持たせた「ボディシェルEX」による高密度織物も投入し拡販を計画する。

 エコ素材については、回収循環型「サイクリード」、再生ポリエステル「エコユース」、部分バイオポリエステル「エコディア」、ケミカルリサイクルナイロンのラインアップに、このほどトレーサビリティー(追跡可能性)にもこだわったペットボトル再生ポリエステル「アンドプラス」を加え増強。エコユースでは定番糸だけでなく異型断面、ストレッチ、梳毛調、杢(もく)調といったゾーンへも品種を広げた。

 海外展開では、TSD、PTHL(中国)、PAB(マレーシア)、CENTEX(インドネシア)、TTT(タイ)、TCK(韓国)の6拠点を駆使した取り組みに力を入れており、アパレルの海外縫製にユニフォーム素材を販売するサプライチェーンの構築をさらに前進させる。

 このほど、東西で開いたユニフォーム総合展では、ベトナムの縫製工場ならばマレーシア、インドネシア、タイいずれかのテキスタイルで日本向けのユニフォームを企画すれば特恵関税を受けられるメリットをアピールし、来場者に東レの海外オペレーションを改めて打ち出した。

〈スクールで「モナリザ」本格化〉

 スクールユニフォーム向けには、小松マテーレとの連携でデジタルプリント「モナリザ」を訴求している。「学年ごとに色・柄を簡単に変えられる」とともに小ロット、短納期対応が容易なメリットを売り込み、先染め織物が使われるアイテムでの採用を目指す。

 ウール高騰に伴い引き合いが増えている梳毛調ポリエスエル「マニフィーレ」ブレザー、パンツなどを20%前後軽量化できる通気孔を持たせたポリエステル織物「ドットエアー」でも拡販を計画する。