A+A2019 ユニフォーム2.0の時代へ(6)/“着たい”を徹底追求

2019年11月26日 (火曜日)

 「A+A2019」ではブランド価値を高め、本当にワーカーが着たいと思う次世代のウエアを生み出そうとする機運も感じられた。中でもスウェーデンのハルタフォースグループは他社にない商品開発に積極的で、「ハイクオリティーでプレミアムな開発がしたかった」と話すのは事業開発マネージャーのドリス・ウォーターマン氏。

 ワークウエアブランド「スニッカーズ」でプロジェクトチームを立ち上げ、A+A2019では「2・0」と呼ぶ、アウトドアからインスピレーションした次世代のパンツを披露した。

 リサイクルナイロンを使い、サステイナビリティー(持続可能性)を意識しつつ、圧着縫製によって縫い目が肌に直接当たる不快感をできる限り低減。撥水(はっすい)性のある4ウエーストレッチ素材を使うとともに、膝の後ろや背面などにレーザー加工した通気孔も配備し「究極の着心地を追求した」(ウォーターマン氏)。効率的で便利な収納を可能にするホルスターポケットを装備し使いやすい。価格は200ユーロ以上と強気の設定だが「来場者の関心は高い」。

 同社は工具からワークウエアまで総合化で事業を拡大してきた。近年もヘルメットの企業や、防水透湿性素材「ゴアテックス」を使った高視認性安全服を販売するユニフォームメーカーを買収するなど多角化が進み、「ここ数年は毎年10%ほど売り上げが伸びている」と言う。

 ドイツのキューブラーが披露した「ボディーフォース」シリーズは、自動車からインスピレーションしたという斬新なデザイン。肩のラインに沿ったウイング状の反射材やコントラストのあるステッチなど、マーケティングトップのダニエル・パッシュ氏は「体にフィットしスポーティーな印象を出した」と話す。

 素材にもこだわった。ドイツの素材メーカーと共同開発した“魚の骨”のような質感を持ったポリエステル綿混のヘリンボーンのリップストップ生地を採用。1平方㍍当たり260㌘と軽い上に耐久性も高い。

 同社は2013年に2700万ユーロだった売上高が、18年に4100万ユーロまで拡大。素材へのこだわりに加え「仕事後もそのまま着用できる、カジュアルの要素を取り込んできた」(パッシュ氏)ことも成長の要因に挙げる。いかに着たい服を生み出していくか。ひた向きに取り組む姿勢が企業の成長を支える。