年頭所感

2020年01月07日 (火曜日)

〈個性を尊重し、認め合う/クラボウ 社長 藤田 晴哉 氏〉

 本年の干支「庚子」は新しい生命の種が芽生える状態を意味する。まさしく「壊して」「創って」を実践する1年。昨年、性別や年齢、国籍、価値観などにかかわらず個性を尊重し、認め合う企業風土を目指してダイバーシティ&インクルージョン宣言を行った。個性を認め合いつつ、目標に向かって一致協力することは社是「同心戮力」に通じる。

〈営業キャッシュフロー創出/日清紡ホールディングス 社長 村上 雅洋 氏〉

 成長戦略の実現には、事業採算を改善し収益力を高め、営業キャッシュフローを増加させることが必要であり、2020年はグループスローガンを「営業キャッシュフローの創出」とする。世界経済は減速局面に陥り、厳しい経営環境は続くが、「お客さまの信頼」と「働く仲間のモチベーション」の維持・向上に留意しながら団結を進め目標を達成する。

〈9の約束を行動指針に/東洋紡 社長 楢原 誠慈 氏〉

 東洋紡グループの理念体系「TOYOBO PVVs」を策定したが、これは社会を豊かにし、自らも成長する会社へ進化するための礎だ。創業者である渋沢栄一の精神を受け継ぐのは自分たちであり、「挑戦」「信頼」「協働」の三つを柱にした「9つの約束」を日常の行動指針(個々人のなすべきこと)として実行することで「めざす姿」を実現する。

〈For the Unitikaの精神で/ユニチカ 社長 上埜 修司 氏〉

 新年に当たって改めて「ユニチカ行動基準」を読み直してください。「社会に有用な財・サービスを環境・安全に十分配慮して開発・提供します」というわれわれユニチカグループの基本に立ち返り、皆さんの各職務の責任において「どうあるべきか」「何をすべきか」を考えて下さい。私とともにFor the Unitikaの精神で一緒に進んでいきましょう。

〈20年度の利益目標達成を/日東紡 社長 辻 裕一 氏〉

 中期経営計画の最終年度だが、昨年のグラスファイバー事業やメディカル事業への成長投資により、顧客や投資家の期待は非常に高いものがある。2019年度(20年3月期)の修正予算計画を確実にやりきるとともに、20年度の営業利益120億円を達成する。そのためにも「成果を出すまでやり抜く力強さ」「衆知の結集」などに取り組み、必ず成果を出す。

〈持続的かつ健全な成長へ/東レ 社長 日覺 昭廣 氏〉

 2020年は次期の長期経営ビジョンと中期経営課題をスタートさせる重要な年となり、長期的な視点としっかりとした現状把握に基づき、実行すべき課題を設定する。18年発表の「東レグループ サステイナビリティ・ビジョン」をベースに作成中で、当社の持続的かつ健全な成長の実現を目指し、グループの総力を結集して取り組む。

〈長期的な視点を/帝人 社長 鈴木 純 氏〉

 今年は東京五輪・パラリンピックの開催で日本経済の活性化が期待される。一過性のもので終わらせず、長期的な視点で物事をとらえ、健全で持続可能な社会に貢献したい。現中期経営計画の下方修正はじくじたる思いだ。厳しい環境を言い訳とせず、2022年を最終年度とする次期中計でも「未来の社会を支える会社になる」長期ビジョンの実現に挑む。

〈継承・継続の思い込める/旭化成 社長 小堀 秀毅 氏〉

 吉野彰名誉フェローのノーベル化学賞受賞など、2019年の旭化成グループは祝の年だった。20年の抱負はこの祝をつなげるという思いを込めて、継承・継続の継の一字とする。引き続き特徴ある事業や技術を生かすことで企業価値向上を目指すとともに、専門性を高めて生産性の向上を図り、新しいことに挑戦する。これによって社会からの期待に応える。

〈2030年のあるべき姿へ/三菱ケミカルホールディングス 社長 越智 仁 氏〉

 2020年は次期中期経営計画の策定を進める。50年からバックキャストした30年のあるべき姿へ向けての経営の基本方針である「KAITEKIビジョン30」をベースに年末をめどに作り上げる。そのほか、働き方改革のさらなる推進、海外拠点の運営・ガバナンス体制を一層強固にするためにリージョナルオペレーションの強化などに取り組む。

〈次期中計に備え足元を/クラレ 社長 伊藤 正明 氏〉

 中期経営計画の最終年度であると同時に次の中期計画を策定する年でもある。現計画に込めた自分たちの「思い」をもう一度確認し、掲げた諸施策の進捗(しんちょく)を点検して戦略・アクションプランの変更が必要だと判断した場合はちゅうちょなく迅速に対応する。このような取り組みを通じて、2020年を次期中期計画に備えた足元を固める1年とする。

〈新たな商社像を示すのが命題/伊藤忠商事 社長 鈴木 善久 氏〉

 連結純利益5千億円を超えて「持続可能な成長」を実現するための「新たな商社像」を示すことが、今年の伊藤忠に求められる。当社の分散された景気耐性の強い事業基盤は、簡単にまねできるものではない。この強みを「稼ぐ・削る・防ぐ」の「か・け・ふ」で磨き、20年度の目標を達成する。創業の原点「三方よし」も、新たな商社像を生み出す原動力にする。

〈当社の価値提供/豊田通商 社長 貸谷 伊知郎 氏〉

 今期は4期連続での最高益となる純利益1500億円を目標にしている。われわれを取り巻く環境が変化する中、より気を引き締め、共に目標達成を目指そう。そのためにも、一人一人が社会課題の解決を意識しながら業務に取り組み、当社ならではの価値を提供して、お客さまやパートナーさま、社会にとってかけがえのない存在になる必要がある。

〈「変化」への対応を/帝人フロンティア 社長 日光 信二 氏〉

 世界の情勢は不透明感が拭えない状況となっており、日本国内も自然災害や社会保障への将来の不安など消費マインドに影響する要素が多い。当社は持続可能な事業体とするため、機動的な組織運営、ガバナンス体制の構築、強化を図る。マーケットやニーズを生み出す「変化」に対する情報収集、準備を心掛け、環境や社会に配慮した事業活動を続ける。

〈常に経常利益100億円台/蝶理 社長 先濵 一夫 氏〉

 中期経営計画は残すところあと3カ月となった。良いと言えない経済環境下で、当社は1年前倒しで計画を達成、最高益を更新している。新たな経営計画では、経常利益100億円台の常態化を目指す。事業はもちろん、組織やシステムなどの事業の支えとなる仕組み、業務の進め方、働き方も変革し続ける。デジタル化に一層注力し、従来の常識にとらわれないシステムへの刷新も予定する。

〈スピードをもって/YKK 社長 大谷 裕明 氏〉

 2020年は事業執行におけるスピードと変化に対する感受性と柔軟性を組織全体で高めていく。ファスニング事業では、顧客の要望やニーズにスピードをもって対応し、実行・実現することで量的成長は可能と考える。現地主導で進めるタスクフォースの施策を実行するとともに、アジアへの縫製シフトの確実な捕捉、新規顧客の獲得などをスピードをもって進めていく。