東レ 未来創造研究センター/基礎研究を“超継続”で/極限追求・技術融合にまい進
2020年01月28日 (火曜日)
東レはこのほど100億円を投じて建設した「未来創造研究センター」を開所した。同社は創業以来、90年以上にわたって基礎研究を継続し、先端材料の開発に取り組んでいる。同センターの開業を機に短期的な成果にとらわれることなく、長期的な視点で先端材料を創出し続けるための革新的な開発を加速する。
日本流のイノベーションを生み出すため、長期視点の経営、超継続、分断されていない体制、グローバルな知財戦略などを重視する。同センターでは、研究員には勤務時間の20%を上司に報告しないアングラ研究に取り組むよう奨励している。
「R&Dにおいて今のところ当社に欠けているものはない」(阿部晃一代表取締役副社長CTO)との自信を示し、今後も新興国や欧米に勝ち続けるには「基礎研究を粘り強く“超継続”でやることが重要」(同)と言う。
研究本部によると、「極限追及、技術融合、超継続が当社のDNA」(恒川哲也常務研究本部長)とし、国内で生み出した革新技術をグローバルに展開することを基本方針に掲げる。
革新医療分野や革新分離分野をターゲットにオープンラボによる協創に力を入れ、後者では多孔質炭素繊維を導入。天然ガスやバイオガスの精製、水素製造、プロピレン分離という四つをテーマとするパートナーとの共同開発に力を入れている。
炭素繊維や逆浸透膜のような半世紀にも及ぶ取り組みで成果を結実させるには「経営そのものが長期視点によるR&Dを奨励することが重要」(阿部副社長)と指摘する。
同センターは2017年に完成させた実証研究棟、19年に完成させた融合研究棟で構成されており、ここでは250人のスタッフが日夜、研究開発に取り組む。
実証研究棟にはクリーンルーム、イエロールーム、ベンチ試験室があり、融合研究棟にはワンルーム型の広大な執務エリア、オープンラボ、デジタルラボ、展示・デモエリア、図書・交流エリア、国際会議場が配されており、会議場には200人を収容できる。
24日、創業の地である大津市に開設した新研究拠点でメディア見学会を開催。東レからは阿部副社長、恒川常務、真壁芳樹理事先端材料研究所長が出席し同センター開所の目的などを語った。




