繊維ニュース

この人に聞く/ニッセンケン エコテックス事業所顧問 瀧波 浩治 氏/より広範にSDGs対応

2020年01月30日 (木曜日)

 ニッセンケン品質評価センター(ニッセンケン)はエコテックス事業に加え、ZDHCゲートウェイ・ケミカルモジュールで、MRSL(製造時規制物質リスト)適合を評価する試験機関に認定された。日本の繊維系検査機関として初めて。エコテックス事業所の瀧波浩治顧問に、その背景を聞いた。

  ――ニッセンケンが欧州以外で唯一の認証機関として、繊維の安全証明「エコテックス認証」を開始して20年となる。

 繊維の安全性はホルマリンが中心だったが、2016年4月に特定芳香族アミン類規制が施行されて、有害物質への関心が高まり、安心安全はコストの一部という認識が広がった。「エコテックススタンダード100」認証も現在、累計で5200件ほどになった。新規認証もこの1年で前年比5割ほど増加した。

 加えて、昨今は人権などを含めたSDGs(持続可能な開発目標)が注目され、エコテックススタンダード100だけでなく、持続可能な環境・社会に配慮した生産現場認証「ステップ」や素材の安全性や生産地を示せるトレーサビリティー証明「メイドイングリーン」への関心も高まり、問い合わせが多い。28日にはミドリ安全のユニフォームが、国内でメイドイングリーン第1号に登録された。染料・顔料など化学薬剤の安全認証「エコパスポート」も、国別で日本は世界第3位の認証数になっている。

  ――エコテックスとZDHCのMRSLとの違いは。

 どちらも有害物質を対象にしており、1月にギリシャで開かれたエコテックス国際共同体の技術会議でも、ZDHCの有機スズ化合物のテトラオクチルスズなどをエコパスポートに加えた。ただ対象数はエコテックスの350超に対し、ZDHCは200超と少なく取り組みやすい面がある。選択肢を広げ取り組みをサポートしていく。

 エコテックス国際共同体は既に認証団体としてZDHCに参加している。ニッセンケンも2月1日に加盟する予定だ。今後はブランドや小売りを巻き込んだ形で、より広い範囲でサステイナビリティー(持続可能性)に対応していく。

  ――課題は。

 ZDHCのゲートウェイの廃水関連のモジュール対応ができるようにしていきたい。