播州織の遠孫織布/ハンガリーから服地受注/初のMUで商機つかむ
2020年02月27日 (木曜日)
織物製造卸の遠孫織布(兵庫県西脇市)がハンガリーのアパレルメーカーから服地の生産を受注した。東京五輪のハンガリー代表チームのウエアを手掛けた企業という。
2月4~6日に、開かれた世界有数の服地見本市「ミラノ・ウニカ(MU)21春夏」の会場で商談後、ジャカードの生地2種類それぞれ50メートルずつを受注した。初のMU単独出展で商機をつかんだ。今回のMU出展を担当した遠孫織布の藤岡あやねさんが成果や傾向をまとめて発表した。
それによると3日間で各日15件ずつ計45件の生地見本のピックアップがあった。枚数は3日間で計153点、会期初日が36点、2日目が59点、3日目が58点だった。遠孫織布のブースへの来場者数は約90人。開催地のイタリアに加え、スペイン、ドイツ、モロッコ、ハンガリー、英国、米国、インド、ベルギー、フランスなど世界各国から集客した。
エルメス、アルマーニ、コンバース、ナイキなどの世界的に著名なブランドからのピックアップがあった。「規模の小さな企業はジャカードならではの華やかな商材をピックアップする傾向が見られた一方で、有名企業はリサイクルコットンを使ったサステナイブル(持続可能な)素材のピックアップが目立った」(藤岡さん)
遠孫織布の遠藤由貴社長は「200メートルからの通常価格のほかに、価格アップでも10メートル、50メートルでの対応も可能という少量対応を打ち出していたことも成約につながった」と分析し、「ピックアップしてくれた企業へのコンタクトを取ってさらに成約件数が増えることを期待したい」と話す。