独GNTに第2工場21年11月から稼働/東レ

2020年03月06日 (金曜日)

 東レは水素・燃料電池用部材を製造・販売するドイツの子会社・グリナリティー社(GNT、バイエルン州アルゼナウ市)に第2工場を新設することを決定し、3月2日に起工式を行った。

 第2工場には水素・燃料電池の核心部材である触媒付き電解質膜(CCM)、膜・電極接合体(MEA)を効率的に生産する設備を導入する。2021年11月から第2工場を立ち上げ、フル稼働時には両製品合わせて年間1千万枚を生産する計画。

 欧州、中国では大手ティア1や自動車メーカーが商用車向けのレンジエクステンダーや乗用車向けを含む燃料電池車に使用する水素・燃料電池分野に本格参入している。

 レンジエクステンダーとは、電気自動車のモーター駆動用バッテリーを、搭載する水素・燃料電池で発電・充電しながら走行する方式。バッテリーの充電よりも水素充填の方が短時間で航続距離も稼げる

 これによりCCM、MEAの需要が飛躍的に増大するとみられており、東レの新工場新設は顧客からの増産・供給要請に応えるものという。