繊維ニュース

旭化成アドバンス/5分野で繊維事業を拡大/将来は売上高1千億円へ

2020年03月31日 (火曜日)

 旭化成アドバンスは、メディカルや寝装などの5分野に重点を置き、繊維事業の強化・拡大を図る。2020年度(21年3月期)は組織再編も実施し、「ウエルビーイング部」を4月1日付で発足するなど、体制も整える。新型コロナウイルスの影響で不透明感も漂うが、長期的視点に立って着実な成長を目指し、繊維売上高1千億円規模に育てる。

 繊維事業では、車輌資材、防災、メディカル、エコロジー、寝装の5分野で拡販策を進めてきた。車輌資材では19年度に車輌資材営業部を発足し、ベトナム・フンエン省にエアバッグ縫製・加工の旭化成アドバンスベトナムを設立。エコでは機能性と持続可能性を両立したブランド「エコセンサー」を立ち上げた。

 20年度以降も5分野への注力は継続するが、西澤明社長は「新型コロナ禍で車輌資材分野を取り巻く環境は厳しく、エコロジー素材の欧州市場での需要も読めない」との認識を示す。しかしながら他の3分野については強い向かい風はなく、「比較的堅調に推移する」とみて、一層の成長に期待を込める。

 メディカル分野では、従来の開発営業部を改称・発展したウエルビーイング部を発足する。3人だった人員を6人に拡充し、メディカルに加えて、ウエルネスや介護、生活の質(QOL)の向上を含めた幅広い領域で事業を展開する。製品は弾性ストッキングなどの繊維関連が当面主体となる。

 寝装ではキュプラ繊維「ベンベルグ」を使ったシーツから中わた、ラグ関連まで幅広く取りそろえ、3次元立体構造編み物を使ったベッドパットのネット販売も始めた。防災関連では政府が推進している国土強靭化の計画による需要を取り込むとし、環境資材事業部が展開する法面保護・護岸の「ファブリフォーム」などの訴求を強める。

 西澤社長は、長期的な観点として「年率5%で成長していきたい」と話し、10年後に全体の売上高2千億円(20年3月期着地見通しは約1200億円)というビジョンを描く。繊維事業は売上高の約5割だが、10年後も同水準を維持して、1千億円の売り上げ規模に伸ばす。