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旭化成 エアバッグ事業/新規エアバッグでのスペックイン強化/20年度は前年並み目指す

2020年04月06日 (月曜日)

 旭化成はエアバッグ用ナイロン66事業で、新型コロナウイルス禍の長期化に伴う市場低迷に懸念を強めている。2020年度はきめ細かなユーザー対応を徹底するとともに今後、開発が進む新タイプエアバッグでのスペックインに重点的に取り組み、前年並みの販売量の維持を目指す。

 同社によると、18年の秋から減速へと転じたエアバッグ市場は19年度も低迷。新型コロナ感染拡大に伴う自動車メーカーの減産で20年度もさらに悪化することが懸念されているという。

 感染拡大の収束が見通せない状況に見舞われているため、「今後1、2年は市場が伸びない」ことを前提に事業戦略を策定。20年度はユーザー対応を改めて徹底するとともに、側面衝突からの保護を目的に運転席と助手席との間に搭載されるフロントセンターエアバッグのような新タイプでのスペックインを強化し、前年並みの業績確保を目指す。

 旭化成は年産3万3千トンで展開してきたナイロン66「レオナ」を同3万8千トンへと増設し新設備を立ち上げたばかり。当初はすぐにフル生産させる計画だったが、最近の状況を踏まえ21年度中のフル生産を目指すことにした。レオナの海外生産についても2年程度、遅らせるとしており、ベトナムやインドネシアを候補地に事業化調査を継続させる。

 搭載部位の広がり、新興国での需要増によってグローバルなエアバッグ需要は今後も拡大するとみられており、旭化成グループとしてエアバッグ市場へのアプローチを強化。回復の兆しが現れると見通す22年度くらいから再び、成長軌道へと回帰させたい考えだ。

 既に旭化成アドバンスがベトナムに新会社を設立しエアバッグ縫製事業に参入しており、ベトナム近隣に進出したモジュールメーカーとの間に太いパイプを構築し今後の開発・拡販に生かしたいとしている。