繊維ニュース

旭化成/世界初のメカニズム解明/冷却ストッキングの仕組み

2020年04月14日 (火曜日)

 旭化成はこのほど、着用することで冷却効果のあるストッキング(冷却ストッキング)のメカニズムを世界で初めて数値流体力学と表面形態の連成解析で定量的に解明した。研究結果をまとめた論文が英国の総合学術雑誌「ネイチャー」出版グループの学術誌「サイエンティフィク・リポート」に掲載された。

 通常、ストッキングには繊維の断熱効果による保温機能があるが、一部の特殊な構造のストッキングを着用すると一定の物理的な冷却効果があることが分かっている。この冷却ストッキングのメカニズムはこれまで不明だった。

 旭化成の生産技術本部生産技術センターCAE技術部とパフォーマンスプロダクツ事業本部繊維技術開発総部商品科学研究所が数値流体力学による流体/個体熱連成解析(固体が流体の温度に影響を与え、その温度により流体が異動することで流速が生じ、その結果固体の温度も変化することを連続的に解析する手法)を実施した。

 解析では冷却ストッキング表面に形成される突起構造(リブ)を定量的に数値モデル化することで、リブ表面(ストッキング表面の周期的なマイクロナノメートルスケールの突起構造)の自然対流によって冷却効果が発現することが明らかになった。

 今回のメカニズム解明によって、繊維や生地の構造によって繊維製品に冷却機能を付与できることが明らかになった。こうした知見を生かし、繊維製品の開発進展が期待できる。