クラレ 繊維資材事業部/「ビニロン」で新興国開拓/「ベクトラン」増設に意欲
2020年04月23日 (木曜日)
クラレの繊維資材事業部は2020年(12月期)、主力の「ビニロン」で顧客へのフォローをこれまで以上に徹底するとともに新興国での需要掘り起こしを強化し、新型コロナウイルス禍が収束して以降のV字回復を目指す。フル稼働が続く高強力ポリアリレート繊維「ベクトラン」では次期中計で増設を検討したいとの意欲を示している。
同社はビニロンをFRC(繊維強化セメント)用途を主力に販売しており、19年は前年並みの販売量を確保したと言う。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響に懸念を強めており当面、感染拡大収束後をにらんだ取り組みを重視する。
電話やメールによる顧客とのコミュニケーションをこれまで以上に深めるとともに東南アジアやインドといった新興国での新規販路開拓にも力を入れ「収束後のV字回復につなげたい」(髙井庸善繊維資材事業部長)としている。
ブレーキホースが主力の「ビニロンVIP」でも新型コロナ禍で自動車関連ユーザーからの承認が遅れており、しばらくは状況を静観。承認が取れ次第、販売増に合わせて設備対応を進めていく。
スーパー繊維・ベクトランはロープやベルト、テンションメンバーなどへの販売が今も順調で生産設備のフル稼働が続いている。最近は船舶係留用のロープ向けが好調といい、21年からの次期中期3カ年計画に「増設を織り込みたい」との意欲を示す。
新規PVA繊維「クラロンK―Ⅱ」では、コンクリート補強のような高強力を生かせる用途に向けた販売が鈍化しているため、「ここをテコ入れしたい」としている。




