豊島/構造タンパク質の用途開拓/発酵技術の研究企業に出資

2020年05月13日 (水曜日)

 豊島は、構造タンパク質素材の産業化を目指すスタートアップ企業のSpiber(スパイバー、山形県鶴岡市)の第三者割当増資の引き受けと、紡績糸やテキスタイル開発に関する共同研究の契約を締結した。11日発表した。

 Spiberは2007年創業。構造タンパク質素材「ブリュード・プロテイン」の独自開発を通じ、サステイナブル(持続可能な)社会の実現のため、地球規模の課題解決に取り組む。同素材は、化学繊維のように石油由来の原料に依存することなく、植物資源をベースに微生物発酵によって生産し、ニーズに応じた特性や形態に設計することも可能だという。

 世界に先駆け、構造タンパク質素材の量産技術の確立にも成功しており、現在は構造タンパク質の発酵生産拠点として世界最大規模となる工場をタイに建設している。21年の商業生産を目指す。

 両社は今後、ライフスタイル分野で構造タンパク質繊維の用途拡大と普及を加速させるため、双方の知識とリソースを活用した共同開発を進める。