RMBキャピタルの細水パートナー/株主総会で「賛同を得る可能性は十分」/三陽商会との委任状争奪戦に自信

2020年05月14日 (木曜日)

 三陽商会に約6%を出資する米投資ファンド・RMBキャピタルの細水政和パートナーが本紙の取材に応じ、26日に行われる株主総会で「弊社の提案が賛同を得る可能性は十分にある」と自信を示した。RMBは三陽商会の議案に反対する形で、経営陣の大幅刷新や人員削減、事業の選択と集中を要求している。

 RMBは中山雅之現社長の退任を求めているほか、新たな社長候補としてマッキンゼー出身でカネボウなど企業再生に実績のある小森哲郎氏の選任を推薦。4期連続の赤字となっている現状から「より危機意識を持ったプランが必要」とした。

 さらに「弊社の再生プランも事業運営の連続性を維持できる。株主総会まで日は短いが、弊社の候補者・再生プランがより優れていることを主張し、引き続き支持を広げたい」と述べた。

 同社と三陽商会は、株主総会に向けて激しいプロキシーファイト(委任状争奪戦)を展開している。12日時点でRMBが同社の筆頭株主になっているが、株主分布は機関投資家や取引先、個人株主などに分散しており、いわゆる「安定株主」が存在しない。

 米国の議決権行使助言会社インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)が中山氏の取締役再任に反対を推奨したほか、三陽商会に約5%を出資するシンガポールの投資ファンド、ひびき・パース・アドバイザーズも「過去のしがらみを断ち切り、改革を断行できる形が望ましい」とRMBへの賛同を表明している。