キュプラとリヨセル/鑑別法がISO化/ボーケンが原案作成を担当

2020年05月18日 (月曜日)

 日本化学繊維協会が中心となって国際標準化機構(ISO)に提案していたキュプラ繊維とリヨセル繊維の鑑別法がこのほど「ISO21915 キャプラ、リヨセルなどセルロース系繊維およびそれら混用品の定性・定量分析法」として国際標準(ISO)化された。

 キャプラ繊維とリヨセル繊維は繊維外観や性質(染色性、燃焼性、耐薬品性)が酷似していることから、これまで両繊維を明確に鑑別する方法がなかった。このため化繊協会が中心となって国際標準化を進め、このほどISO21915が制定された。

 ISO21915は、電子顕微鏡で繊維表面上の違いから鑑別する「パート1 走査型電子顕微鏡を用いた繊維鑑別法(SEM法)」と近赤外線顕微鏡(顕微IR)で赤外線吸収スペクトルの差から鑑別する「パート1 IRスペクトルによる繊維鑑別法(IR法)」、脱色後の両繊維を特定条件で再染色し、色差を光学顕微鏡で観察して鑑別する「パート2 光学顕微鏡を用いた定量手法(再染色法)」、IRスペクトルによる鑑別法に両繊維の混紡を想定して混率を算出する「パート3 IRスペクトルによる定量手法(IR法)」で構成する。

 化繊協会が組織した国際標準化委員会にはボーケン品質評価機構も参加しており、パート1のSEM法とパート2の再染色法の原案作成を担当した。

 キュプラ繊維、リヨセル繊維はともに植物系再生繊維であり、環境に優しいサステイナブル(持続可能な)繊維として注目が高まる。今回の鑑別法ISO化で、両繊維の採用に関して利便性や信頼性が一段と高まることが期待できる。