東洋紡ユニプロダクツ/編み地商材拡販に意欲/社内連携、グループ協業で

2020年05月21日 (木曜日)

 東洋紡ユニプロダクツのスクールユニフォーム事業部は編み地の開発、提案を強める。学生服業界でイージーケア性などを求めて編み地への需要が高まっていることを受けたもので、既に幾つかの編み地商材の販売が軌道に乗っている。

 同事業部の主力商材は旧合同商事で扱っていた学販の布帛シャツ地と同製品。「布帛が落ち込んでいるわけではない」ものの、伸びしろは編み地にあると見て、開発、提案に力を入れる。

 学生服アパレルと共同開発で取り組むニットジャケット用の丸編み地は学校や生徒に人気を博し、継続商品となっており今後も新素材を投入して拡販を狙う。

 セーター、ベスト、カーディガンなどの横編み製品では海外生産が進展中。2年前の統合後の社内連携や東洋紡グループとの協業効果が発揮された格好だ。「今後も国内縫製が基盤」であることに変わりはないが、安定供給体制の構築やコスト削減の一環として海外生産にも目を向ける。

 丸編み地の半袖シャツも好調な販売推移を見せる。オリジナルとアパレルとのタイアップの両方で展開し、縫製は国内とインドネシア。「夏場の布帛シャツがなかなか売れないという状況の中でそのフォロー商材として引き続き伸ばせそう」とさらなる拡販に意欲を見せる。

 新商品として「今期(2021年3月期)中に形にしたい」と期待するのがトリコット製のスクールシャツ。生地と縫製品の両方で展開する予定で、縫製はベトナムの協力工場で行う。サンプル提案を進めており、ドレスやカジュアルシャツ市場でトリコット製が台頭していることも追い風に手応えを得ている。