CFRPが独の橋に採用/帝人

2020年05月28日 (木曜日)

 帝人の炭素繊維「テナックス」を使った炭素繊維複合材料(CFRP)がドイツ南西部の都市、シュツットガルトにあるシュタットバーン橋のケーブルに採用された。この橋は曲線構造を使って荷重を支えるアーチ橋で、全てのケーブルにCFRPを使用したアーチ橋の建設は世界でも例がないという。

 ケーブル72本に使われる。4分の1の断面積で鋼鉄製ケーブルと同等の強度を持ち、低コスト化に資する。大幅な軽量化によってクレーンを使用せずにケーブルが設置でき、鋼鉄製ケーブル使用に比べて二酸化炭素排出量は3分の1、エネルギー消費量は2分の1に抑えられる。

 シュツットガルト近郊のA8高速道路上に架かるシュタットバーン橋は全長127メートルの鉄道橋。重量比強度の高いCFRP製ケーブルを用いることで、8車線ある高速道路上を支柱なしで横断できる構造を可能にした。