豊島「トゥルーコットン」/生産者が見える有機綿/WWFの支援にも活用

2020年06月16日 (火曜日)

 豊島は、生産農場と紡績工場までさかのぼって状態を特定できるトルコ産のトレーサブルオーガニックコットン糸「トゥルーコットン」の本格的な拡販に乗り出す。イズミル地方の紡績会社のウチャクテクスティルと日系企業向けの独占契約を結び、国内での普及の役割を担う。糸と生地在庫を持ち、全社的に原料から製品までニーズに対応する体制を整える。

 ウチャクテクスティル社は自社の農場で綿栽培も行っているため、農場から紡績までの一元管理を可能にした。トレーサビリティー(追跡可能性)を持つオーガニックコットンの生産者として、先駆者の地位を築いている。

 豊島は国内のファッション業界に向け、「生産者の顔が明確に見える」という付加価値を備えた素材として、トレーサブルオーガニックコットンを提案する。

 トゥルーコットンの本格的なブランド展開を記念し、売り上げの一部をWWF(世界自然保護基金)ジャパンの活動の支援に充てるチャリティープロジェクト「Save nature and the animals project」を開始する。第1弾として、モデルの佐田真由美さんや山田優さんらがデザインしたトゥルーコットンのマスクケースを発売する。

 豊島は昨年12月、WWFジャパンとパートナーシップを結び、「水スチュワードシップ」と「自然由来原料の調達」について、具体的な改善計画と目標設定に取り組んでいる。今回のプロジェクトも、国内外の有力ブランドや著名人と組んで継続していくという。