菅公学生服/今入学商戦は前期比増加/通学かばんの学校納入

2020年06月18日 (木曜日)

 菅公学生服は中高生向け通学かばんで、収納性や撥水(はっすい)機能などのニーズを捉えた商品を企画し、学校納入を軸に採用を拡大している。

 今入学商戦では、モデルチェンジ(MC)が堅調だった学生服と併せて、通学かばんの採用校数も前期より増加。新型コロナウイルス禍で入学式などが延期となり、一部商品の納品に遅れが出たものの受注自体が消えることはなく、全体としてはスムーズに納入を終えた。

 制服で取引のある学校のうち、1割程度から通学かばんの採用を得ている。都市部より地方の引き合いが強く、長年にわたり築いた関係が安定した受注につながっている。

 近年は、定期券やタブレットが入る収納力に加え、撥水加工、背負いやすさなどを重視して商品を開発。丁寧に要望を聴き取り検討した企画が奏功している。

 政府の「脱ゆとり教育」で教科書のボリュームが増加し学校が収納性を重視する一方、重くなり過ぎることで通学時の安全面を指摘する声もある。収納力に偏るトレンドが変わる可能性も見据える。

 IT教育の進展で将来はタブレット中心の授業が普及することも考えられる。営業本部第二推進部の吉川淳稔部長は「今後10年で教育現場は劇的に変わる。かばんのコンパクト化などに備える必要がある」と話す。