化繊ノズル製作所/MB用は引き続きタイト/複合紡糸で新商品開発

2020年06月25日 (木曜日)

 化学繊維用紡糸ノズル製造大手の化繊ノズル製作所(大阪市北区)は、不織布用ノズルが引き続き堅調に推移している。その一方で複合紡糸用ノズルは動きが鈍く、新商品開発を強化する。

 メルトブロー不織布(MB)用ノズルの動きは一時より落ち着いた。マスクへの新規参入が相次ぎ、1カ月半の間に通常期の2年分を受注した春節(旧正月)明けと比べると問い合わせは減少。納期が1年半ということで、成約まで至っていない商談の中にはキャンセルもあった。

 ただ、医療用マスク向けなど高品質なMBを生産する先からの注文は引き続きタイトで、足下では22年1月納期の注文も入っている。スパンボンド用も防護服やマスクの需要増を背景に、堅調に推移する。

 複合紡糸用は、新型コロナウイルスの影響もあって動きが鈍い。来年のITMAアジアに向けて新商品開発を強化する。異形断面と海島の組み合わせなど技術の複合による開発のほか、ユーザーの声を反映させた開発に注力する。

 インドネシア子会社は合繊糸用ノズルを生産するが、不織布用の生産開始を視野に入れる。まずはスパンボンド用から始める考えで、ノズルの生産だけでなく、インドネシア近隣国を含めたメンテナンスサービスも行う形にする。不織布用ノズルの受注が落ち着いた後、日本から設備を移設する構想で、生産開始は来期以降になる見通し。

 基幹工場の東江原工場(岡山県井原市)では自動化投資を進める計画で、間もなくロボットが稼働する。工場内の搬送部分や工具の脱着、検査のほか、ノズルの加工も一部で自動化する。精密な技術が必要なノズル加工の最終工程は差別化の上で重要なため、引き続き人材育成に力を入れる。