ユニチカ/合繊紡設備4割縮小
2001年12月18日 (火曜日)
ユニチカグループは14日、国内の合繊紡績事業について、1工場の生産停止、2子会社の合併を内容とする再構築策を発表した。設備能力で約4割、実生産量で20~30%減らす。
来年3月末で生産を休止するのはユニチカテキスタイルの垂井工場(岐阜県垂井町)。精紡機2万3050錘の設備を持ち、ユニチカファイバーからの委託で自動車内装用ポリエステル100%糸などを生産していたが、長繊維との素材間競合もあり、稼働率は7割程度になっていた。
設備は廃棄し、従業員42人の雇用は、垂井事業所内の他工場などへの配置転換で確保する計画。これに伴い、損失2~3億円が発生する見込み。
またこれに先立ち、生産・開発などの効率化を図るためユニチカの全額出資子会社、長崎ユニチカ(長崎県松浦市)とツジモ紡(佐賀県鎮西町)を10月1日付で合併し「ユニチカスピング」を発足させた。設備は両社の現有をそのまま引き継ぎ、3万5848錘。衣料用・資材用のポリエステル100%糸、同レーヨン混糸、同毛混氏などを生産する。
国内の合繊紡績糸需要は、輸入浸透率の上昇で減少が続いており、設備規模の適性化と市場変化に対応しうる効率的な体制が必要だと判断した。