クラボウ「クレンゼ」/販売は過去最高更新中/高度な品質管理を打ち出す

2020年07月20日 (月曜日)

 クラボウの抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」による抗ウイルス加工生地の販売が新型コロナウイルスの感染拡大を契機に急増している。同社によると今期(2021年3月期)に入ってから販売量は過去最高を更新し続けており、採用アイテムも急速に拡大した。

 同社では社会的要請に応えるためにも引き続きクレンゼを積極的に提案し、特に高度な品質管理を打ち出す。

 クレンゼはマスク用など資材分野のほか、医療用白衣や食品白衣、イベントユニフォームなどユニフォーム向けで好調な販売が続く。特に新型コロナ禍が深刻化して以降は販売量が急増。資材やユニフォームだけでなくカジュアルや婦人服といった従来はほとんど使用されていなかったアイテムでも採用の動きが強まる。

 こうした動きを受け、同社では引き続きクレンゼの提案に力を入れる。口腔内消毒薬にも使用される成分を応用したことによる高い安全性や、工業洗濯50回にも対応する高い洗濯耐久性、受注後最速1カ月で出荷可能な納期対応力、繊維評価技術協議会が認証する「SEKマーク」取得タイプの「クレンゼプラスV」もラインアップすることなどを打ち出す。

 抗ウイルス加工の需要が増加したことで、今後は機能の不明確な素材が海外などから流入する懸念もある。このため同社は自社で加工ごとに全ロットの抗ウイルス性能をチェックするなど高度な品質管理を実施していることも積極的にアピールする。

 今後、医療用防護衣への導入を目指すほか、物流やインフラ関連などワークウエア用途、子供服やスクールユニフォーム、インテリアや雑貨、病院やホテル関連の資材など幅広い用途・アイテムでの採用拡大を目指す。