ダイワボウアドバンス/新ブランドで全アイテム/21春夏から「NCAA」導入

2020年07月20日 (月曜日)

 ダイワボウグループのアパレル製品製造販売会社、ダイワボウアドバンス(大阪市中央区)はこのほど全米学生体育協会(NCAA)とブランドライセンス契約を結び。21春夏から「NCAA」ブランドのスポーツウエア・用品の販売を開始する。ウエアだけでなくシューズやバッグなど全アイテムを展開するのは同社として初の試みとなる。

 NCAAは米国最大級のスポーツ団体で、4万6千人以上の学生アスリート、1100校を超える大学やカンファレンス組織が加盟している。23の競技で90個の大会を運営するなど米国のスポーツ分野で大きな影響力を持つ。学生スポーツ大会のコンテンツ配信なども行っており、高いブランド力を持つ。

 日本でも1970年代にデサントグループがスポーツアパレル・用品で百貨店を中心にNCAAブランドの商品を販売したほか、80年代にはサントリーがNCAAブランドのスポーツ飲料を販売したことで知られる。

 今回、ダイワボウアドバンスはNCAAのライセンスエージェントと契約し、21春夏からNCAAブランドの販売をスタートする。トレーニング用やタウンユースのTシャツ、トレーナー、パーカーなどほか、シューズ、帽子、バッグなどフルアイテムを用意する。フルアイテムを展開するブランドは同社にとって初めて。特にNCAAブランドのシューズは世界初となる。

 生産や素材面では大和紡績との連携を進める。カットソーは大和紡績の中国縫製子会社である蘇州大和針織服装を中心に生産する。シューズのインソールの一部には大和紡績の衛生機能素材「アレルキャッチャー」を採用し、消臭機能などを打ち出した。

 ターゲットは主に大学生世代。キャンパスファッションをベースとしたアメリカンカジュアルとして提案する。そのため米国有名大学とのコラボレーションモデルも用意した。70年代のNCAAブランド製品を知る世代に対してもアプローチを進める。

 販売目標は小売価格ベースで初年度5億円、2年目25億円、3年目50億円。このため販路もスポーツ専門店からセレクトショップまで全方位で取り組む。ブランドサイトとネット通販との連動やアンバサダーの採用、インフルエンサーの活用などプロモーションにも積極的に取り組み、大型ブランドへの育成を目指す。