特集 全国テキスタイル産地Ⅱ(3)/示せ!日本のモノ作りの力

2020年07月31日 (金曜日)

〈杉岡織布/抗ウイルス・抗菌を投入〉

 杉岡織布(滋賀県高島市)は新型コロナウイルス禍を受けて、今後のイチ押し商材に抗ウイルス・抗菌生地を推す。

 同生地には新内外綿の糸「ナノシルバー」を使用。それを産地特産品であるちぢみやガーゼに織り上げた。自ら検査機関に依頼して抗ウイルス、抗菌試験を進め、SEKマークを取得できる水準の試験結果を得た。糸だけでなく生地への後加工でも同機能の付与を検討する。

 同社は新型コロナ感染拡大の中、2重ガーゼを大幅に増強生産した。織機の仕様を変更してマスク地の需要に対応。既存受注の減少を一定補填(ほてん)した。

 21春夏向けは不透明感が漂うが、抗ウイルス・抗菌関連商材や、堅調な「ビワコットン」などの拡販に臨み、難局を乗り切る考え。

〈マスダ/悪環境でも堅調稼働〉

 マスダ(滋賀県高島市)の織機稼働は新型コロナウイルス禍でも堅調だ。5、6月は前年並み。「不安が大きかった」7、8月も多方面から製織依頼が届いている。

 堅調稼働の理由は確定できないが、中国からの国産回帰や他産地からの生産振り替えなどが考えられる。いずれも新規ではなく既存取引先からの受注で、商品は麻関係が多いという。

 以前から注力してきた麻関係の製織実績や、「取引先などへの受け答えも含めて納期や品質の対応力を磨いてきた」ことが堅調稼働を呼び込んだのは間違いなさそうだ。

 マスク地生産も堅調理由の一つ。「今後も生地、製品の両方でマスクはチャンスがある」として開発を続ける。

 2月に資材向け織物の受注をやめ、エアジェット織機20台を破棄した。以後は衣料向けのレピア織機に絞って稼働している。

〈本庄織布/小口や差別化品対応に力〉

 本庄織布(滋賀県高島市)は小口生産や計画生産体制の構築に力を注ぐ。

 インナーや寝装を販路とする軽布工場の産地最大手である同社は、単品量産体制によって受注を得てきた。しかし近年、市場の縮小や多品種ニーズの高まりを受けて、生産体制の見直しを迫られるようになった。

 既にドビー、細番手高密度、麻混など差別化品で小口生産にトライしており、「限度はあるが今後も続けていきたい」と小口生産を前向きに捉える。

 新型コロナウイルス禍で先が読めない中、生産調整にもかじを切る。例年は閑散期に来シーズンの定番品を織っていたが、今年は「慣習を変えないといけない部分もある」として無理な生産は行っていない。

 21春夏に向けてはオーガニックコットンや和紙使いに力を入れる。

〈川島織布/21春夏の反転に期待〉

 川島織布(滋賀県高島市)では目下、21春夏に向けたサンプル反の製織依頼が旺盛という。近年は思うように生産、出荷のバランスが取れず苦戦を強いられることが多いが、付加価値化を進めながら反転を期す。

 同社の20春夏は「ほぼ例年並み」だった。しかしその後は新型コロナウイルス感染拡大の影響で「なかなか出荷指図が来ない」状況が続いている。工場稼働も伸びず、他の産地内織布工場と同様、雇用調整助成金を受けながら休業日を増やして対応している。

 ただ、21春夏の感触は現時点で悪くない。サンプル依頼は多く「何かを作ろうという雰囲気は感じる」。サンプル依頼をできるだけ本生産につなげるために、開発、提案を加速させるとともに、将来に備え撚糸工程の内製化も検討する。

〈高麻/「琵琶の葦布」拡販へ〉

 高麻(滋賀県高島市)は6月に商標登録済みの「琵琶の葦(よし)布」を拡販する。

 日本全国で群生する葦は伸びるのが早いため定期的に刈り取る必要がある。高島産地内にも群生地があり、その葦を使った。

 葦をチップ化し、マニラ麻と複合して和紙糸にする。混率などを変えた幾つかの生地サンプルを製作。ワンピースなどの衣料、バッグ、マスクといった製品サンプルも整えた。

 開発の発端は「高島ちぢみ、高島帆布に続く切り口が何かないか」という取引先との会話。サステイナビリティーの流れも意識して商品化に踏み切った。プリントや抗菌など機能加工との組み合わせも今後、検討する。

 提案作業を進めており、既に地元イベントで扱われるなど反応は上々という。

〈駒田織布/厳しい中、投資継続〉

 駒田織布(滋賀県高島市)は、外注先の撚糸加工業が廃業したのに伴い、今年5月アップツイスター3台を買い取って内製化した。中番手用の撚糸機は以前から自社保有していたが、今回の投資により太番手と小口対応が可能になった。

 同社はこれまでにも設備投資を繰り返してきた。「駒田織布という名をブランド化したい」という考えに基づき、黒子に徹することが多い資材系織布工場でありながら、開発力と提案力を磨いてきた。設備投資もその一環だ。

 現在の商況は厳しい。昨年秋から米中貿易摩擦の影響を受けて厳しかったところに、新型コロナウイルス禍が加わった。ただ、合繊帆布で受注好調が続くなど全てが悪いわけではない。手間を惜しまず多品種化を進めてきたことが奏功している。

〈高島晒協業組合/「高島ちぢみ」マスク活況〉

 高島晒協業組合(滋賀県高島市)では受注数量が昨年同時期比20%増と好調だ。地域ブランド「高島ちぢみ」の晒しやプリント、無地染めがマスク製品向けと切り売り向けで活況となり好調稼働を支えた。

 本来は閑散期の時期だが、今年は忙しい。新型コロナウイルス禍で休業措置を講じた染工場から流れてきた仕事もあるようだ。

 今後は、5月に導入したミシンを駆使して製品事業の拡大を図るとともに、発信力を高める。背景には「コロナを機にマスク需要が高まり、高島ちぢみが世に知られた」ことがある。

 さらなる認知度向上に向けて、ウェブサイトの刷新を予定。“旬”の商材である抗菌、消臭、キシリトール加工などが可能なことをアピールする。

〈木村織物/「量より質」を重視〉

 木村織物(滋賀県高島市)の織機稼働は小口需要やマスク地需要に支えられて堅調だ。「利益は別としてこの5年で最も忙しい」と言う。

 300メートル、500メートル、千メートルなどの小口が増えている。新型コロナウイルス禍でもカタログ通販系、ネット通販系の小口受注が絶えないほか、天然繊維拡大方針を掲げる生地商社との取り組みも深まった。

 ただ、「来春夏は受注減の可能性が高い」と懸念する。店頭の閉鎖で流通在庫がふくれ上がっているためだ。

 この予測も含め今後は「量より質」を方針に掲げる。依頼にはほぼ全てに対応してきたが、利益率が低いものもある。多品種小口生産体制は継続するが、単価や工賃を引き上げることを優先する。その実現に向け、これまで以上にサンプル提案に力を入れる。

〈坂尾織物/ウールのちぢみ拡販へ〉

 坂尾織物(滋賀県高島市)の織機稼働状況は新型コロナウイルス禍でも悪くない。「出荷という点で言えば、例年とほぼ同じ」と堅調だ。

 20春夏向けは苦戦を強いられた。出荷指図が思うように届かず備蓄がかさんだことから新型コロナとは関係なく減産を予定していた。そこに新型コロナが発生した。実際に織機を止めたが、量産型である同社にとっては「初めてのこと」だった。

 新型コロナ禍ではマスク需要が拡大。これが堅調な出荷数量の要因の一つだ。当初は2重ガーゼが、その後は「高島ちぢみ」がマスク地として生産、出荷数量を拡大した。

 21春夏は厳しくなるとみるが、希少なウール混のちぢみなどを提案しながら、「優良顧客との取り組みを深めていく」方針。

〈妙中パイル織物/自社一貫の強み強調〉

 妙中パイル織物(和歌山県橋本市)は染色加工、織布、縫製仕上げまでを自社一貫で行える強みを強調、パイル織物の用途開拓を継続する。

 これまでも、産業資材分野に向け、販路を積極的に拡大、生産の主力となっている。

 妙中清剛社長は、「ニーズやアイデアを伝えると、実現に向けて、生産現場が具体的な形に落とし込んでくれる」と生産体制に自信を見せる。

 それだけに、自社の生産体制にあったニーズをどれだけ多く見いだせるかが問われると言う。

 ドイツで開かれる産業用繊維・不織布の国際見本市「テクテキスタイル」への継続した出展のほか、国内の多様な見本市での情報収集に努める。さらに、産地外から持ち込まれるニーズに応えて、紀州繊維工業協同組合が随時開催する合同プレゼン会のアピールにも力を入れる。

〈岡田織物/産業資材需要にも広がり〉

 ファー織・編み物専門の企画・卸商、岡田織物(和歌山県橋本市)は、ファーのパーツごとの裁断や縫製込みの受託を増やしている。

 毛足の長いファーの裁断には独特のノウハウが必要で、縫製工場での扱いも難しい。特に新しくファーを扱う縫製業は、省力化や不良品発生を抑制するため、裁断済みのパーツ状態での納入を希望するケースが増えている。

 衣料品用途だけでなく店内装飾やイベント会場の設営を行う業者からの問い合わせも出ており、裁断済みの納品は重宝されると言う。

 新型コロナウイルス禍の中で新しい需要も出てきた。3密状態を避けるため、小さく区切られた空間の反響防止のため、ファーが用いられると言う。

 この用途でも裁断、縫製して納品できることが評価されている。

〈小林当織物/ドルニエ社の織機増設〉

 小林当織物(群馬県桐生市)は、ドルニエ社製のレピア織機を新たに2台入れる。ボーナス社製の電子ジャカードを搭載し、9月にも稼働する。新型コロナウイルス感染拡大の影響は残っているが、小林雅子代表取締役は「必ず戦力になる」と強調し、“できること”を伝えて受注確保を目指す。

 ドルニエ社製レピア織機は、天然繊維から極細合成繊維、炭素繊維まであらゆる種類・番手の糸に対応でき、安定した製織が可能。桐生市内でも所有している織物企業は少ないが、同社は今回の増設で4台体制を敷く。ボーナス社製電子ジャカードは高速性や柔軟性などに優れる。

 本生産のほか、若手の育成を兼ねた試織を積極的に行う。ドルニエ社の織機を置くスペースは確保しており、今後も少しずつ増やしていく。

〈小橋/撚糸業界屈指の供給力〉

 小橋(岡山県倉敷市)は新型コロナウイルス禍の下でも、撚糸業界屈指の供給力で販売の維持拡大に努める。「ダブルツイスター40台を保有するのは中四国で当社だけ。短繊維ではトップクラス」(小橋淳一郎社長)と言う。

 設備更新を進め、製品品質の向上でアピールを強める。巻糸の異常監視装置「セレナル」と糸長を自動管理する装置「セレメジャー」を順次置き換え、4セットで合計1600万円の投資を想定。

 2020年5月期の売上高は前期比微減だが、増益を確保。5月は新型コロナ禍の影響で衣料・産業資材ともに前年同月比で半減となったが、非常に好調だった昨年5月との比較であり、平年比は「半減にはならない」。

 今期に入り6月は4割減少しているが、「7~9月にかけて回復を予想」。警察や消防士のユニフォームに使う特殊糸など新たな需要を獲得する。

〈丸進工業/「倉敷帆布」ネットも進展〉

 丸進工業(岡山県倉敷市)は、タケヤリ(同)と共同運営するバイストン(同)の「倉敷帆布」でネット通販を強化している。「巣ごもり消費」の影響で、直近は帆布のバッグや生地などネットの売り上げが前年同期比2、3割増加。父の日などに合わせた企画や、マスクやポーチなど衛生用品のセット販売も奏功した。

 ネットの売り上げに占める比率は2割弱だが、2020年11月期中に3割まで拡大。金額ベースで「1億円の売り上げを目指す」(武鑓篤志社長)。

 一方、ブランド直営店の販売や百貨店・専門店のOEMは新型コロナウイルス禍が響いた。20年上半期(19年12月~20年5月)の全体の売上高は、4割減になる。

 6月から受注が戻り始めており、下半期もネット通販に注力。店頭のトートバッグのオーダーシステムを応用するほか、タケヤリと協力し米国のバーチャル展に出展するなど取り組みを進める。

〈タケヤリ/ネットを収益の柱に〉

 帆布製造のタケヤリ(岡山県倉敷市)は、主軸の産業向け合繊帆布で安定した受注を確保するとともに、ネット通販で自販を強化している。

 産業資材は景気低迷の影響が遅れて表れることが多く、「7~9月は新型コロナウイルス禍で1、2割の減少も想定」(武鑓謙治社長)し、帆布のバッグや生地売りを新たな収益の柱に育てている。

 最近は、撥水(はっすい)性が高い独自のタイガー帆布でトートバッグなどのラインアップを拡充。母の日や父の日といった催事の打ち出しを強めている。「巣ごもり消費」に向けたサコッシュ手作りキットなども拡販。こうした取り組みの結果、ネットの売り上げに占める比率は前年の1割から2割まで拡大した。

 新型コロナ禍でリアルの展示会が制限される中、雑貨を中心とした米国の展示会「ショップオブジェクト」のバーチャル展に出展を申請。新たな周知の方法を検討している。

〈石井織物工場/柔らかく緻密な風合い追求〉

 石井織物工場(岡山県倉敷市)は、既に生産が終了したシャトル織機で昔ながらの製織にこだわり、柔らかく緻密な綿織物の風合いを追求することで受注を確保している。

 主力のギャバジンは学生服や作業服向けで、平織りは病院の白衣、神社仏閣で着用する衣装向けで引き合いがあり、商社、ミシン店、染工場などに納めている。ピーク時は年5千~6千反の受注があったが、安価な海外製品の台頭や量販の流れで減少。現在は300~400反を生産する。

 石井八重藏代表は「受注が減り、今は民芸品のようなもの」と話すが、その中でも最近は安定した引き合いが続いており、新型コロナウイルスの影響はほとんどないと言う。

〈大城戸織布/銅やステンレスも織る〉

 播州織産地の大城戸織布(兵庫県西脇市)は賃織りに加え、個人のデザイナーなどをターゲットに独自性高い別注の織物を1㍍から受注生産する自販にも力を入れる。直近では賃織りと自販の比率はほぼ半分ずつの割合。

 レピア織機12台を保有し、そのうち7台が自販用。昨年、オープンした商談室兼ショールームには播州織産地では同社にしかできないような独創的なテキスタイルが集まる。ステンレス製の織物や銅繊維と綿の織物などもあり導電性を確認済み。アパレル以外にスマートテキスタイルや資材の販路も模索する。

 手作りマスク需要に着目し、マスクの形を柄にした織物も開発。柄に沿って裁断するとマスクが手軽に作れる。

〈コンドウファクトリー/マスク用Wガーゼ好調〉

 播州織産地のコンドウファクトリー(兵庫県多可町)のダブルガーゼ生地が売れている。今年に入り一般消費者のネットでの生地購入が急増している。用途はマスクだ。

 今年3~5月にかけて新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で不織布マスクが市場で品薄になり、消費者が布マスクを家で手作りする動きが広まったことが背景にある。この動きをキャッチしたメディアが、同社のガーゼ生地を紹介したことで火が付いた。ネット通販の売り上げが急拡大している。

 レディースアパレルとのコラボレーションハンカチも売れ行きが順調。2019年8月から1柄千枚で12柄目を販売し、年間1万枚以上が売れている。

〈ミタショー/自社ブランドの展開開始〉

 ミタショー(群馬県桐生市)は、ドルニエ社製織機を桐生産地で初めて導入した企業だ。カットジャカードや2重織りなどの技術を誇り、ブランケットなどがニューヨーク近代美術館のセレクトショップで取り扱われる。自社ブランド「ミチカケ」の販売も開始した。

 ブランド名のミチカケは、月の満ち欠けから取っているが、「欠けている(足りない)部分を補う」「未知なる賭け(挑戦)」といった思いも込められている。商品はブランケットやストール、ポーチ類などをラインアップする。商品に触れてもらい、「桐生の織物、ミタショーの織物のファン増やしたい」と強調する。

 中でも人気を博すのが、布マスクの「彩―AYA―」。衣料品と同じ生地を使ったファッション性が評価を得る。常に新商品を打ち出している。

〈笠盛/ファクトリーパーク開設へ〉

 刺しゅうの笠盛(群馬県桐生市)は、本社工場の近くに新たな拠点を設ける。生産能力の増強だけが目的ではなく、ワークショップスペースやショールームを兼ねるファクトリーパークとする。多くの消費者が集い、生の声が聞ける場所として活用し、ニーズに合致したモノ作りや技術向上につなげる。

 10頭機を中心に15台(サンプル機)の刺しゅう機を持つ。ファクトリーパーク構想について「将来に目を向けた場合、設備を増やすだけでは意味がない」とし、「地域住民や県外の人が自由に入れる施設として多くの人に来てもらい、地域に還元する」と強調する。

 刺しゅう機を設置するとともに、自社ブランドの販売を行う。個人からの刺しゅうの依頼も受ける。新型コロナの動向次第になるが、早い段階での開設を目指す。

〈川村/繊維と異業種の橋渡し役〉

 川村(群馬県桐生市)は、両毛産地(群馬県の桐生や太田、栃木県の足利や佐野など)の繊維企業と他業界との橋渡し役を務めている糸商だ。顧客の織物会社やニット製造業に、アパレルやインテリア分野以外の売り先を提供し、産地企業が活躍できる場を広げている。それを自社の販売拡大に生かしている。

 さまざまな産業の展示会に足を運んできた。目的は繊維で代替できる用途やパーツを探すこと。そうして得た情報を持ち帰り、産地企業に対して生地作りに挑戦するように提案する。出来上がった生地を一緒に販売するという取り組みを行い、成功事例も出てきた。

 どのような業種・企業が繊維素材を求めているのかはまだ手探り状態。幅広く対応できるよう、糸のラインアップも増やしている。

〈オサカベ/事業継続へ新工場稼働〉

 オサカベ(山梨県富士吉田市)は新工場を設立した。ジャカード織機4台とドビー織機10台の合計14台体制で操業を開始し、ワインディング機やタイイングマシンがそろう。新工場は事業の継続を目的に、二つの工場を集約して立ち上げた。織機増設や整経内製化も視野に入れる。

 同社は外注比率が高く、内製化を大きな課題としている。工場建屋には織機を設置できるスペースが残っており、今後の受注状況や協力工場の動向を見極めながら、入れ替えを含めて織機を増やしていく。これによって内製化率を着実に高める。

 内製化の中でも実現に力を入れるのが整経だ。工場の敷地(約2080平方メートル)には整経機2台を入れる余裕がある。技術的な問題から単独では難しく、産地内の整経業との連携を模索している。

〈池藤織布/織機の稼働が最優先〉

 池藤織布(大阪府貝塚市)は新型コロナウイルス禍の中での方針に、新規受注の獲得や小口対応の強化、織機稼働の優先を挙げる。

 昨年秋ごろからユニフォームを中心に受注が低迷し始めていたところに新型コロナ禍が発生。工場稼働は続けていたものの、苦しい状況が続く。

 ただ、一時的とはいえ2重、3重ガーゼがマスク需要に支えられて活況となり、170台の織機のうち40~50台を同用途に充てていたこともあった。ピーク時より減ったが需要はまだ継続していると言う。

 「しばらく(新型コロナ禍)は続く」と読み、商社と一体なった“チーム営業”で新規受注や商品開発を進めるほか、既に加速している小口需要への対応を強める。

 「今年は織機を稼働させることを優先」として受注獲得に奔走する方針。