ユニチカメイト/グループ連携で素材開発/EC事業の研究・実践も

2020年08月14日 (金曜日)

 学校体操服製造卸のユニチカメイト(大阪市中央区)は、効率的な生産やグループ連携による素材開発、電子商取引(EC)事業の研究・実践に力を入れる。

 2020年3月期は、売上高が前期比微増の18億円だった。学販は横ばいだったものの、企業ユニフォームなどのOEM事業で新規獲得に成功したことが、微増収に寄与した。利益は、物流費や加工料金などのコスト上昇によってわずかに減少した。

 今期ここまでの商況は、新型コロナウイルス禍で厳しい。休校によって既存生徒からの追加発注が激減し、運動会などのイベント中止によって買い替え機運が高まらなかった。水泳授業の休止も水着販売に影響した。休校措置が解かれた6月、7月は反動増となっているが、4月、5月の落ち込みをカバーできていないという。

 21年入学商戦は、学校や代理店との商談が思うように進んでいないことや新型コロナの収束時期が見通せないため現状では不安感が強い。こうした中で取り組むのが生産の効率化。ライセンスブランドの「プーマ」、自社ブランドの「ユームーブ」ともに拡販に向けて型数は今後増やしていくが、コスト高対策として「素材は絞り込む方向」(清水義博社長)。その上で、ユニチカグループ内での連携に力を入れて新素材開発を強化する。

 バーチャル採寸やネット販売などが業界内で徐々に出てきていることから、「EC事業の研究を早急に進め、何らかの形で実施していく」方針も打ち出す。