11月のPTJ、JC展/感染症対策配慮して実施/規模縮小も商談機会提供
2020年08月21日 (金曜日)
11月の「プレミアム・テキスタイル・ジャパン(PTJ)2021秋冬」と「JFWジャパン・クリエーション(JFW―JC)2021」が、感染症対策に最大の配慮しながら開催準備を進めている。5月の「PTJ2021春夏」は中止となったが、「秋には絶対開催してほしい」という多くの要望を受け、出展者の規模を減らしても、商談の場を提供する。
主催者のJFW(日本ファッション・ウィーク推進機構)テキスタイル事業によると、PTJの出展者数は68件/94・5小間。PTJ2020秋冬の85件/116・5小間に比べて出展者数は減る。JFW―JCも26件/173・9小間(JFW―JC2020は47件/210・3小間)に縮小した。
川島朗JFWテキスタイル事業事務局長は「東京都と日本展示会協会の公衆衛生上の規定やルールに従い、感染防止に最大の配慮を行った」と説明する。
会場内の通路は、最も狭い通路でも2・5メートル以上に設計し、昨年比でPTJは17%増、JFW―JCは20%増に拡張した。最大滞留人数(出展者・来場者)を5千人とし、必要なら入場制限を実施。出展者のブース内の人員も制限する。
恒例のピッグスキンファッションショーは200人の連結座席のうち、着席60人・立ち見30人に限定し、観覧は予約制となる。学生が参加する繊維ファッション産学協議会の「フォルム・プレゼンテーション」は3密を避けられないため、今回は中止となった。
5月のPTJで予定していた「JFWサステイナブル・プロジェクト」は実施する。「5月展では予想以上のサステイナブル素材が集まっていた。11月展は秋冬物だが、多くの出品がありそう。日本はサステイナブル素材の開発力が高い。5月展同様に出品素材の20%以上が該当素材のブースには、“サステイナブル・テキスタイル”ビジネスアイコンを付ける」と言う。
今回からPTJの出展料金を10%値上げした。コロナ対策といった会場安全対策などのため。ただし、小企業の出展料負担を低減するため、最小小間として6平方メートル(43万円)を試験的に導入する。新規出展希望者の受け入れ枠増設にも寄与する。葛西、里村、吉田染工などがこの小間に新規出展する。
海外では「ミラノ・ウニカ」が独自のオンライン展示会プラットフォーム「e―ミラノウニカコネクト」を開始した。「人の移動が制限される中で、ビジネスチャンスが失われ、それを補完するものとしてオンライン化が進む。ただ、ランニングコストは大きく、有料化しないと難しい。リアルとデジタルの融合は今後もそのやり方を研究していく」考えだ。




